出典:映画『ヘイトフルエイト』 公式サイト│『ヘイトフル・エイト』クエンティン・タランティーノ長編第8作 本年度アカデミー賞3部門ノミネート
こんばんはでょおです。クエンティン・タランティーノ監督のヘイトフルエイトがテレビでやってたので観ました。クエンティン・タランティーノの映画って元々あまり得意ではないので劇場に脚を運ばなかった作品でした。
マカロニウェスタン好きの私ですが個人的には映画館に足を運ばなくて正解でした!
あらすじ
どこまでも続く白銀の世界を疾走する1台の駅馬車が、行く手を阻む一人の男の前で停まる。北部の元騎兵隊で今は賞金稼ぎのマーキス・ウォーレン(サミュエル・L・ジャクソン)、椅子代わりに座っているのは、レッドロックへ運ぶお尋ね者3人の凍った死体だ。この寒さで馬がやられ、誰かが通りかかって拾ってくれるのを待っていたのだ。馬車の客は、同じく賞金稼ぎのジョン・ルース(カート・ラッセル)。ゴツい腕にはめた手錠の先には、連行中のデイジー・ドメルグ(ジェニファー・ジェイソン・リー)がつながれている。1万ドルもの賞金をかけられた重罪犯の女で、散々殴られた顔で不敵に笑っている。
引用:映画『ヘイトフルエイト』 公式サイト│ ABOUT THE MOVIE |『ヘイトフル・エイト』クエンティン・タランティーノ長編第8作 本年度アカデミー賞3部門ノミネート
キャスト
- マーキス・ウォーレン/サミュエル・L・ジャクソン
- ジョン・ルース/カート・ラッセル
- デイジー・ドメルグ/ジェニファー・ジェイソン・リー
- クリス・マニックス/ウォルトン・ゴギンズ
- ボブ/デミアン・ビチル
- オズワルド・モブレー/ティム・ロス
- ジョー・ゲージ/マイケル・マドセン
- サンディ・スミザーズ/ブルース・ダーン
引用:映画『ヘイトフルエイト』 公式サイト│ ABOUT THE MOVIE |『ヘイトフル・エイト』クエンティン・タランティーノ長編第8作 本年度アカデミー賞3部門ノミネート
ジャンゴ繋がれざる者では悪者白人ディカプリオに仕える老人役だったサミュエル・L・ジャクソンが賞金稼ぎのガンマンに。帽子を取ると禿げてるという意外性がなんとなく西部劇っぽいです。
メインキャストのジェニファー・ジェイソン・リーってキャシー・ベイツの娘役してた人ですよね。そう思うとキャシー・ベイツ老けないな。
カート・ラッセルは髭のイメージも強いですし純西部劇も似合いそうですね。その他もろもろティム・ロスやマイケル・マドセン、ウォルトン・ゴギンズ、ゾーイ・ベルのカメオ出演などいつものキャストがたくさん出てくるのですが個人的にはチャニング・テイタムの衣装がツボでした。べっとりポマードヘアーがあそこまで似合うとは思いもよりませんでした。
密室ミステリーなんだけど違う
雪山小屋にやってきたカートラッセル演じる賞金稼ぎジョン・ルース。ジョン・ルースが連行中のジェニファー・ジェイソン・リー演じるデイジー・ドメルグとグルのやつが小屋にいて、デイジーの脱走を手助けしようとしている。一体、デイジーとグルなのは誰だ?
こんな感じのストーリーなのでついついグルなのは誰かという推理部分にばかり目がいってしまってミステリーものとしてばかり考えていました。
クエンティン・タランティーノの初監督作品のレザボアドッグスと被る部分もあり、レザボアドッグスではオチにやられてしまったので、犯人探しばかりてしまいましたがこの映画ヘイトフルエイトではそこには実際はあまり重きを置いてませんでした。
これに関しては日本の広告戦略もちょっとなぁと思います。「あのクエンティン・タランティーノが本格ミステリーを!」みたいな販促をしてましたし。
西部劇ものではない
ジャンゴ繋がれざる者は復讐ものでマカロニウエスタンの作りを踏襲した作品って感じの作品でしたがヘイトフルエイトは違いました。上手く説明できないけど「西部劇を舞台にしたサスペンス」というのが適切かなと思います。
西部劇のような勧善懲悪はないですし、マカロニウエスタンのような男が憧れる男臭さもありません。あるのは底抜けのバイオレンスとタランティーノ節。
もうそろそろバイオレンス描写がしんどい
お年寄りみたいなこと言って申し訳ないですが正直しんどいです。
クエンティン・タランティーノ監督の映画なのでバイオレンス描写がないほうがおかしいのでしょうが、バイオレンス描写が過剰じゃないですか?マーキス・ウォーレンが股間を撃たれるのでもやり過ぎなのに、股間を撃たれたマーキスが首つりを執行するのなんてバイオレンス描写が過剰です。
それに合わせて後味の悪さが強烈です。映画史に残る後味の悪さじゃないでしょうか。ヘイトフルエイトはホラー映画なんかよりもずっと疲れた映画でした。多分本編が長いのも原因の一つ。
脳なしの私には細かいことはわかりませんが、肌の色でお互い忌み嫌い合っていた2人が最後は結託します。皮一枚剥いでしまえば肌の色の違いなんてなんでもないってことなんでしょうか。
良かったところ『西部劇っぽいところ』
先ほど西部劇ではないと書いていましたが、西部劇らしいところももちろんあります。タランティーノは西部劇が好きですからそれらへのオタク的な愛が感じられる作品でありました。
随所にウェスタンな要素がちりばめられていますがなんといっても最高なのはあのエンリオ・モリコーネのウェスタン音楽。ジャンゴ繋がれざる者では「タランティーノとは仕事をしたくない」と流血映画を批判していましたが、ヘイトフルエイトでは楽曲を書きおろしました。アカデミー賞作曲賞受賞も納得というか当然です。
リアルタイムでエンリオ・モリコーネのウエスタン音楽を聴くことができなかった世代の人間としてはとても嬉しいです。
それから改めて感じるのはクエンティン・タランティーノ監督のオタクっぷりはやっぱり天才だなということ。
もしタランティーノからタランティーノ節をとったらとんでもないヒットメーカーになると思う。スピルバーグでさえも超えるぐらい。とはいってもあり得ないし、誰にも需要がないけど。
おわり
以上が映画『ヘイトフルエイト』を観た感想になります。たまにはトレンドじゃない映画の記事もいいですね。
ではまた。