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どうも映画系ブロガーのでょお(@dyoblog_)です。
キタキタキタァァーーー!!なにが来たかって?
マジでもう2、3年ぐらい待ってた『ニュー・ミュータント』がようやく配信開始ってことですよ。
『ニュー・ミュータント』はと言いますと、ディズニーに買収されて消滅してしまったFOXのX-MENシリーズの最後の作品です。
DVDとBlu-rayの発売日は3月31日ですが、先行して2月3日よりAmazonプライム・ビデオなどでデジタル配信が始まりました。
という訳で今日は早速レンタルした『ニュー・ミュータント』のネタバレ感想記事になります。
この記事は映画『ニュー・ミュータント』のネタバレを含んでいます。
映画『ニュー・ミュータント』の概要と評価
以下、『ニュー・ミュータント』の簡単な概要と評価になります。
- 監督:ジョシュ・ブーン
- 原題:The New Mutants
- 製作:2020年 アメリカ
5.3
35
56
IMDbの評価が5.3ポイント、Rotten Tomatoesの評論家の評価が35点、観客の評価が56点となっています。
絶望的に低い点数ですねw
本家X-MENシリーズのラストとなった『X-MEN: ダーク・フェニックス』も同じくらい駄作扱いされていたことから分かると思うんだけど、なんていうか今さら見ても仕方ないってとこがあるんですよね。どうせ続き作られないし。
さらには4回も延期してるので単純にハードルが上がりまくってたりもするので、そういうなのも理由のひとつな気がする。
邦題タイトルは『ニュー・ミュータント』改め『ニュー・ミュータンツ』
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どうでもいいけど邦題のタイトルが『ニュー・ミュータント』になりましたね。
ご存知の通り、この映画は公開までかなりの回数延期されています。
なのでファンの間では『ニュー・ミュータン "ツ" 』と原題通りに呼ばれてたので非常になじみがあったんですが、邦題は『ニュー・ミュータン "ト" 』と単数形に改められました。
マジでどうでもいいことなんだけど、変更すること自体もマジでどうでもいい気がするわ。
本来の公開日は2018年4月でした
ちなみになんだけど『ニュー・ミュータント』の当初の公開日は2018年4月13日でした。3年近く公開延期になってまして、4回の公開延期、日本では結局劇場公開は行われませんでした。
だいたい『X-MEN: ダーク・フェニックス』よりも先に公開されるはずでしたし。
主演のアニャにゃんがキャスティングされたのは、もはや2016年の話…。当時めちゃめちゃ興奮したのが懐かしいなぁ(遠い目)
映画『ニュー・ミュータント』の登場人物とキャスト
以下、『ニュー・ミュータント』の登場人物とキャストを簡単におさらい。
イリアナ・ラスプーチン / マジック(アニャ・テイラー=ジョイ)
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病院に入院してる者たちのほとんどが自分の能力を操ることが出来ないのに対して、彼女はほぼ完ぺきに制御できてます。じゃあなんで入院してんのって感じだけど。
片腕をカチコチにして剣にしたり、異次元に移動できたりする能力を持っています。
ちなみにマジックは原作コミックにおいては『デッドプール』にも出てきたコロッサスの妹で、こんな感じの少女ではなくむしろセクシー路線なキャラ。
地味に綴りが「Magik」とKなのでロシアンなニュアンスなのかね。
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マジックことイリアナ・ラスプーチンを演じるのはアニャ・テイラー=ジョイ。キャスティングされた当初はまだ若手っぽい印象でしたが、今じゃ大女優の仲間入りだよね。
最近では『クイーンズ・ギャンビット』が面白かったので、Netflix利用者はぜひみてくださいな。
ダニエル・ムーンスター / ミラージュ(ブルー・ハント)
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映画の後半まで明かされませんでしたが、他人の恐怖を具現化する能力を持ったネイティブアメリカンの少女。
一応彼女が語り口でストーリーが進むので、主人公たちの中でも一番のメインなんだろうけど正直演技力に若干引っかかる。
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ミラージュを演じるブルー・ハントちゃんは役柄と同じくネイティブアメリカンでラコタ族の子孫です。
印象薄い顔ですがNetflixオリジナルドラマ『アナザー・ライフ』なんかへの出演歴がありますね。
レイン・シンクレア / ウルフスベーン(メイジー・ウィリアムズ)
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ダニのことが好きな女の子。冒頭で寝てる時から見とれてるもんね。オオカミに変身できる狼男(狼少女)。
なんだかアクセントが特殊なので、調べてみたんですがどうやらスコットランド訛りなようです。
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演じるのは稀代のヒットドラマ『ゲーム・オブ・スローンズ』のメイジー・ウィリアムズ。きゃわきゃわな女の子ですが、あまり映画とかで見かけないですよねー。
サム・ガスリー / キャノンボール(チャーリー・ヒートン)
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自分の能力で父親たちをはじめとする炭鉱の同僚たちを殺してしまったミュータント。
演じるのは『ストレンジャー・シングス』でお馴染みのチャーリー・ヒートン。役割少な目だけど、本作で一番光ってたと思うわ。ホラーとの相性良いし、しっかり訛ってるし、地味だけども本気で苦しんでそうな感じがしててめっちゃ良かったです。
イケメンだけどアク強めなところが好き。
どうでもいいゴシップを言うと元恋人の日本人との間に子供がいるそうです。(で?)
ロベルト・ダ・コスタ / サンスポット(ヘンリー・ザーガ)
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ポロシャツ襟立てマッチョの典型的なチャラ男です。
金持ちで一言多い系のキャラですが、過去に彼女とヤろうとして燃やしてしまう事故が起きたことから能力を毛嫌いしてます。
セシリア・レイエス(アリシー・ブラガ)
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ガキンチョたちの中に登場する(ほぼ)唯一の大人であるレイエス先生。原作コミックではX-MENに参加したこともあるミュータントです。
演じるアリシー・ブラガはライバルDCコミックの『ザ・スーサイド・スクワッド』(通称:スーサイド・スクワッド2)にも出演しています。
映画『ニュー・ミュータント』のネタバレ感想
てなわけで『ニュー・ミュータント』の感想ですが、結論から言うと言われてるほどつまらないってこともないです。
なんか中途半端な感想で申し訳ないですが、期待してたほど面白くないのは間違いないですが、そこまでボッコボコに叩くほど退屈な訳でもなかった。
イリアナちゃん(マジック)がかっこよスギィッ!!
一言だけ感想言えってんなら、イリアナちゃんがカッコよすぎる!!
最強にカッコいいでしょ。
他の皆は自分の力を制御できなくて病院に収容されてるのに、彼女だけ能力を完全にコントロールできてるから自信が違うんよね。
他の皆と違って頼りがいがある。さすが18人も殺してるだけある。そういやみんなが迷走してる時も一人だけ足組んでたもんね。
普段は意地悪で、大人びてて、身長169cmもあるのにパペットと会話しちゃうツインお団子角生やしちゃう系女子なのに戦闘能力高すぎ。
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チャラ男が「結婚したい」って心の声を漏らしてましたが、映画観てた全員が同じこと思ってたよねw
アメコミスーパーヒーロー映画の新境地
もう最近はアメコミブームがすご過ぎて映像化するアメコミなくなるんじゃないの?って勢いなぐらいの数が作られてきてるけど、『ニュー・ミュータント』みたいな正統派ホラー映画って他にないよね。
一応『ブレイド』だったり『スポーン』だったりホラー系のスーーパーヒーローもいましたが、映画としてはやっぱり「スーパーヒーロー映画」でした。
『ニュー・ミュータント』は逆にスーパーヒーローを利用した「ホラー映画」なので、新境地というか前衛的というか。
とはいえ実はドラマ版X-MENの『レギオン』がすでにホラー作品を作ってるので目新しいってほどではないんですが。
このテーマで映画を作ったこと自体は高く評価すべきなハズ。最高に面白そうな設定でしょ?
高すぎた期待値と公開延期で熱が冷めきった
もうねなんていうかしゃーないよ。この映画がメチャンコに叩かれてもしゃーない。
この手のシリーズものって映画そのものの質が低くても、シリーズの勢いとかで割と評価が得られることって結構あるんですよね。
『ニュー・ミュータント』も企画が発表されたころは勢いがハンパなかったんですよ。
『X-MEN』シリーズが新しいスピンオフを作る!それもなんと青春ホラー映画という前衛的な作品!!ってふれがきだったので世間の期待値がすごかったです。
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さらには私が記憶してる限り、『ニュー・ミュータント』としてX-MENのスピンオフ作品が3部作ほど作られた後、本流の『X-MEN』の若者世代と合流するって話があったと思います。
本流の『X-MEN』はジーンやカート、ジュビリーなどの新しい若者世代の人気キャラを出してきてましたし、彼らは後々ニュー・ミュータンツと合流して、シリーズは2度目の仕切り直しを行う予定だったハズ。
ところが変なタイミングでディズニーに買収されシリーズは継続できず。
買収によって「なにやったところで中途半端に終わってしまう」ことがわかってしまい、熱はすっかり冷めちゃいました。多分私以外のみんなもそう思ってる。
オマケに肝心のホラー映画要素クッソ微妙なので、これだけボッコボコに叩かれても仕方がないですよね…。
ちなみに本作はPG-13ですが、レイティングは怖いかどうかよりもグロい(orエロい)かどうかなので、怖さとは直接関係はないです。
怖い映像はあるけど怖い映画じゃない
『ブレックファスト・クラブ』的なはみ出し者たちがなんやかんや意気投合する青春映画ではあるんですが、ホラー映画としては正直どうしようもない感じでして…。
血の雪が降ったり、顔を八つ裂きにしたり、目のないスマイリーマンが登場したりと怖い映像や怖いシーンは一応あるんですよね。でも映画としては全然怖くない。
第一にホラーの被害者がいない
ホラー映画が怖い理由って明確には言えないけど、危機感を感じるから怖いってのは間違いないハズ。
なのに『ニュー・ミュータント』にはホラー映画らしい被害者がいなくて恐怖感を感じない。なんていうか「誰が殺されんの!?」感が足りない。せめて2、3人は死ぬキャラを出してくれてもいいんじゃないかと思いました。
第二に恐怖が物理で勝てる
幽霊が怖い理由って物理の法則を無視してるところにあると思うんですよ。例えば突然どこからともなく現れたり、攻撃してもすり抜けたりとか。
ところが『ニュー・ミュータント』に出てくる恐怖は物理攻撃が効くので物理攻撃で勝てます。
ビジュアル的に一番怖いスマイリーマンもミュータントパワーでいともたやすく一掃して退治できます。
第三にメインキャラ全員強すぎる
他の『X-MEN』シリーズと比較しても本作に登場するキャラクターはめっちゃ強いんですよね。人間を一瞬にして消滅させることが出来るエネルギーを発するキャラ2体に、異次元空間に移動したり腕を剣にすることが出来る殺人鬼。
「オオカミに変身できる」だけ若干微妙ですが、その他は本家X-MENよりも強い能力だったりします。
こんな力持ってるんだから顔のない男たちがいくら束になって表れても何も怖くないです。「こんな状況なのに俺の能力役に立たねぇぇ!!」ってシナリオにしないと恐怖を感じないんですよね。
パワーの暴走で人を殺した過去がありますから、パワーを暴走させればスマイリーマンには勝てるんだもん。
もしかするとホラー映画が得意じゃないタイプの監督なのかもしれませんし、アクション映画・スーパーヒーロー映画色を強めないと売れないと踏んだのかもしれませんが、もうちょっと恐怖を煽ってほしかったですね。
ネタバレ考察【エセックス社に送られるとどうなるのか】過去作との繋がり
レイエス医師はエセックス社のために働いており、彼らを治療するのではなく彼らを兵士として育て上げるために治療を行っていることが発覚しました。
そしてダニがレイエスの記憶を見た時に映し出された映像が、彼らが退院した後に行く施設の全貌です。
この時のシーン見覚えありますよね?
思い出せない方のために解説すると、映画『ローガン』からの引用です。
エセックス社は『X-MEN: アポカリプス』でローガンの遺伝子を手に入れ、それらを利用してトランシジェン研究所にて『ローガン』に登場したローラを作りました。
今回『ニュー・ミュータンツ』でダニが見た施設の映像も恐らくトランシジェン研究所のもので、研究所はエセックス社の一部なのかと考察します。
とはいえ何を解説、考察したところでもはや続編は作られないでしょうし、なんだかむなしくなるので考察はこの辺で切り上げようと思います。
ネタバレ考察【デーモン・ベアの正体】で、結局なんだったの?
で、結局デーモン・ベアってなんだったの?って感じだったので、軽く考察解説しておくと、「ダニの能力で具現化されたダニの恐怖」です。
ダニの能力は人の恐怖を具現化することです。なのでイリアナにはスマイリーマンが現れ、ロベルトの元には燃えた彼女、レインには神父が現れました。
同様にダニの一番の恐怖であるデーモン・ベアが具現化された訳です。もちろん序盤に登場して先住民居住区を破壊したデーモン・ベアもダニの恐怖から生まれたものです。
ネタバレ解説【病院で見てた映画はなに?】
自分で言うのもアレだけど、20代なのにこれ分かったワイは結構すごいと思ってる。
彼女たちがテレビで見ていたのは映画ではなく『バフィー 〜恋する十字架〜』というドラマですね。ヴァンパイアハンターの女の子たちの話ですが、ダニとレインの関係のように同性愛が描かれるので、そのオマージュですね。
『ニュー・ミュータント』で使用されたサントラ音楽曲一覧
色々と残念な『ニュー・ミュータント』ですが、予告編のサントラでピンクフロイド聴いた時は傑作になると思ったんですよね。
てなわけで最後に『ニュー・ミュータント』のサントラ音楽曲をご紹介して終わりにします。まあ本編の曲はパッとしなかったけど。
Another Brick in the Wall / Pink Floyd
上述した通り『ニュー・ミュータント』の予告編で使用されたサントラ楽曲でピンクフロイドの名曲。
「俺たちに教育はいらない」「先生、子供たちを放といてくれ」って歌詞にありまして、学校教育に対する反骨精神みたいな感じの歌詞になってます。
Bastards Of Young / The Replacements
レイエス先生を薬で寝かしてはっちゃけちゃってる時の曲。1985年リリースの曲なので、本作はやっぱり『ブレックファスト・クラブ』とか80年代のジョン・ヒューズっぽい映画を意識してる部分がありますね。
最後に
正直、X-MENシリーズが終わらなかったらもう少し人気があってもよさそうな映画だったと思います。
というかジョン・ヒューズ作品のノリが好きな私的には結構好きな部分もありまして、もう少し評価してあげてほしいなーとも思います。
まあ今さら何を言ったところでもう遅いもんね…。
てなわけで今日はここまで。良ければ下記の記事も合わせてご覧くださいな。
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