出典:シー・ユー・イエスタデイ | Netflix (ネットフリックス) 公式サイト
どうもでょおです。
最近は独立開業の準備とかで忙しくてブログサボり気味です。
本当はニャンコを抱っこして一日中テレビの前座って映画見てたいんだけど。休みの日は大体映画見てたしね。
【自己紹介】私はなぜ1日10時間も映画を見るような人間になったのか
さて今日は息抜きに見たNetflix映画『シー・ユー・イエスタデイ』の感想を書こうかと思います。
スパイク・リーの愛弟子であるステフォン・ブリストルがメガホンを取り、恩師スパイク・リーが製作をつとめた映画になります。
銃を持ってると誤解され警察に射殺された兄を救うために、妹がタイムマシンを開発して過去を変えようとするアベンジャーズエンドゲームNetflixオリジナル映画です。
本感想は映画『シー・ユー・イエスタデイ』のネタバレを含んでいます。未視聴の方はご注意ください。
感想を簡単にまとめると、スパイク・リーじゃないけどスパイク・リー。SFだけどSFじゃない。って感じかな。
- 映画『シー・ユー・イエスタデイ』の概要
- 映画『シー・ユー・イエスタデイ』のあらすじ
- 映画『シー・ユー・イエスタデイ』のキャスト・登場人物
- 映画『シー・ユー・イエスタデイ』の感想
- 最後に
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映画『シー・ユー・イエスタデイ』の概要
スパイク・リーは製作
スパイク・リーといえば黒人映画監督の代名詞にもなるほどの監督です。『マルコムX』や『ドゥ・ザ・ライト・シング』などの人種問題に切り込んだ映画が多いですね。
こないだ公開されたスパイク・リーの最新作『ブラック・クランズマン』がアカデミー賞作品賞を取り逃したこともとても話題になりました。
本作はそんなスパイク・リーが製作を努めた作品になります。
監督は聞きなじみのないステフォン・ブリストル監督。調べてみるとステフォン・ブリストル監督はスパイク・リーの大学の後輩にあたり、その縁があって一緒に仕事をしている、いわば弟子みたいなもんです。
ちゃんとしたハリウッド長編映画を監督するのは今回が初めてだとのこと。
『シー・ユー・イエスタデイ』は短編のセルフリメイク
そんなステフォン・ブリストル監督の監督デビュー作品は2017年に公開された15分の短編『シー・ユー・イエスタデイ』です。
そうです。本作は題名同じの短編を長編にリメイクし直したものになります。
面白いのは主役コンビの二人エデン・ダンカン=スミスとダンテ・クリックロウはいずれも同じ役をそのまんま演じているところです。
2年しか経ってない訳ですから予告編を見比べただけでもデジャヴ感。以下オリジナル版とリメイク版の予告編を比較。
Netflix長編版の予告編↓
オリジナル短編版の予告編↓
映画『シー・ユー・イエスタデイ』のあらすじ
タイムマシーンで時間をさかのぼり、警官に射殺された兄の命を救おうと奮闘する2人の天才ティーンエイジャー。だが、過去に戻る度、別の悲劇に見舞われて...。
タイムスリップ映画の定番な設定ですね。ついこの間『アベンジャーズ/エンドゲーム』の感想書いたときにも言いましたが、「親殺しのパラドックス」という説がありまして、その説に基づくと「過去は絶対に変えられない」とされています。
本作においてはそんなパラドックスはありませんでしたが、2人の少年少女が過去を変えようと奔走するストーリーになっています。
映画『シー・ユー・イエスタデイ』のキャスト・登場人物
画像出典:シー・ユー・イエスタデイ | Netflix (ネットフリックス) 公式サイト
CJ・ウォーカー(エデン・ダンカン=スミス)
本作の主人公である天才高校生。タイムマシン作ったらどんな大学でも入学出来るで!的なノリでタイムマシンを作っていたけど、兄が不当に殺されたことでタイムマシンを使って過去を変えることにチャレンジします。
主役のCJ・ウォーカーを演じるのはエデン・ダンカン=スミス。これって海外のキラキラネームなんだろうか。エデンってあのエデンでしょ?
ビックリするぐらい大コケしたリメイク版『アニー』に脇役で出演しておりました。
セバスチャン・J・トーマス(ダンテ・クリックロウ)
CJの親友で同じく天才高校生のよき理解者。タイムマシンの開発を共同で行い、CJの兄カルヴィンを救うのに協力します。
カルヴィンを救うために過去を変えることに反対していましたが彼女のためにカルヴィンを救うことに。
演じるのは2017年の短編版『シー・ユー・イエスタデイ』と同じ、ダンテ・クリックロウ。三枚目キャラだけど二枚目だよね。
カルヴィン・ウォーカー(ストロー)
CJの兄。携帯だったのに警察に銃を持ってると勘違いされ射殺されてしまいます。CJとカルヴィンは父を失っているので、カルヴィンは父親代わりになろうとCJにおせっかいをやいてます。
カルヴィンを演じるのは2017年のオリジナル版の俳優ではなく、ラッパーのストローakaアストロ、本名ブライアン・ブラッドリー。
アストロは次期バウワウ並みに注目されてたのに結局大人になってストローに改名してからようやくデビューアルバムをリリース。
そういやなんでラッパーって俳優に転身したがるんだろうね。
映画『シー・ユー・イエスタデイ』の感想
まず感想でも何でもないんだけど、これについて言いたい。
Netflixはダセェ邦題ばっかつけんな、原題そのまま付けろって、再三言ってきたんですが『シー・ユー・イエスタデイ』って原題そのままカタカナで書くとめちゃめちゃダセェのな。邦題変えても変えなくても文句言って申し訳なくなりました。
でもいつもよりはマシなタイトルだよね?いつもなら『シー・ユー・イエスタデイ/時をかける少女』みたいなサブタイトル付けるんだもん。
定番の内容に人種問題を絡めただけ
なんていうんだろうね。タイムトラベルもののありがちな話に黒人の人種問題を絡めただけのような気がするんですよ。
悲劇的な出来事があって、その現実を改変しようとしたら他の悲劇が起こって、ってパターンってタイムトラベルものの映画ではあるある過ぎなんですよね。
たとえば本作にもカメオ出演したマイケル・J・フォックスのタイムトラベル物の傑作『バック・トウ・ザ・フューチャー』。マーティ・マクフライが両親の出会いを救ったかと思ったら、ビフ・タネンが未来を改変しちゃったのとかもそうですよ。
H.G.ウェルズが原作の2002年の映画『タイムマシン』も発端は、死んでしまった愛する女性の悲劇を救うために過去を何度もやり直す話でした。
なんというか、この「悲劇」の部分を現実社会の問題である人種差別に置き換えただけ的な。
たしかに重要な問題でアフリカ系の人々が声を挙げるのも大いに理解できるんですが、それを取り入れたからといって「はい、名作」とはならないと思うんですよ。
最近はポリコレ意識してりゃそれだけでいいみたいな風潮がありすぎる。黒人ヒーローはヒットしないと言われているなかで大ヒットした『ブラックパンサー』は仮に全てのキャラを白人に設定したとしても面白い映画ですよね。それぐらい良くできてる。
歴史的に長年、陽の目を浴びなかった黒人の人達にとっては素晴らしいことなんだろうけど。
なんかこの風潮に違和感感じるんですよね。私は純日本人なので語る資格はないんですけど。
このタイプのオチ、ラスト嫌い
終わりに膨らみを持たせた終わり方ね。CJに親友のセバスチャンが、過去を変えるなんて危険だからもう止めよう。と言ったのを無視して兄カルヴィンを再び救いに出る、というところでエンディング。
原作の短編映画を見ていないので申し訳ないんですが、短編っぽい終わり方ですよね。B級映画とかよくコレやるイメージ。
この手のクリフハンガーを残したラストって本当は大好きなんです。でも上手く作用するのって本当にまれです。パッと思い付くのって『インセプション』くらい。
要はその先のストーリーに広がりがあるから「えーっどうなっちゃうのー」って思うんです。本作『シー・ユー・イエスタデイ』の場合、どうせ誰か一人が犠牲になるんだろうってぐらいしか広がりがない。だから見終わったあとに「時間泥棒ー」って叫びたくなる。
CJが兄のカルヴィンを救えたかどうかよりも、そこに賭けるCJの思いや決意みたいなことがやりたかったんだろうけど…。
これで1時間27分じゃ長すぎ。リメイク前の15分でちょうど良かったのかもしれません。
映画の作りも好きじゃない
こんなこと言うと元もこうもないんですが、多分映画のテイスト自体があんまり好きじゃなかったんだと思います。
すごくシリアスな題材なのになんとなくコメディっぽい。過去に行ったときのエフェクトと音楽なんてNHKの子供向け番組でやってそうなテイストだったよ。
なんていうかダサい。私はあざといぐらいオシャレなSFが好きなんです。Netflixだと『マニアック』ぐらい気取ったのが好き。
『シー・ユー・イエスタデイ』は主役2人の服装はいい感じです。ダサおしゃれです。
でもタイムマシンはオシャレじゃないどころか正直どこに需要があるのかわからないくらい地味なSFでした。お手製のハイテクガジェットはいつの時代も少年心をくすぐりますが、このタイムマシンはどうも惹かれない。バックパックやスマホを使ってお手製感出してるのは分かるんですけど、それ以外の部分に素人っぽさが感じられなくてワカチコしませんでした。
主役を一番掘り下げない不思議
兄弟の話って好きなんです。私自身、弟が大好き。年ほとんど変わらないのになんでも買ってあげる。お姉ちゃんも大好き。お姉ちゃんとデートしたい。
だから兄妹のストーリーってだけで無条件に高評価したいんですが、そうはいきませんでした。
お兄ちゃんは最高にかっこよくていい人なのはわかりました。CJが父を恋しく思っているのもよくわかりました。
でもCJのカルヴィンに対する気持ちってのが全く描かれてない。親友が死んだり自分が死ぬ可能性もあるのに、そうまでして兄を救いたいという、兄に対する気持ちがあまり描かれていないんですよねー。
兄は十分描かれているのに主役の妹はあまり掘り下げられないという不思議。
なんていうか「大好きな父を救えなかった代わりに、救えそうな兄を救いたい」って感じで手放しで高評価できませんでした。
最後に
いかがだったでしょうか。
「有名監督が製作、無名が監督」って映画は地雷が多いです。
やっぱりNetflixって酷評も絶賛もできない微妙な映画が多いですよね。ディズニーが動画サービスに参入して、Huluを完全子会社化しようと試み、YoutubeやAppleが本格的に動画サービスに参入してきている中、Netflixにも陰りが見え始めてきた印象です。マジでNetflix追い詰められてないか。
私はあまり満足に楽しむことができませんでしたが、あなた的にはどんな印象を持ちましたか?よかったら教えてくださいね。
シー・ユー・イエスタデイ | Netflix (ネットフリックス) 公式サイト
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