(C) 2020 Netflix
映画系ブロガーのでょお(@dyoblog_)です。このブログのデザインはネトフリをパクッてるので私がネトフリフリークなのはご存知かと思います。
本当はパクってないけど。
ネトフリパクリブロガーの私が今日視聴した映画はこちら。パクってないけど。
Netflixオリジナル映画
『悪魔はいつもそこに』
です。世界の孫、トム・ホランドが口の中にカエルを隠しながら妹を悪意ある世界から守ろうとするサスペンス映画です。
結論から言うとクッソ重い。とはいえ一見の価値ありの映画なのでまだ見てない人は必見です。
この記事は映画『悪魔はいつもそこに』のネタバレを含んでいます。未視聴の方はご注意ください。
- Netflix映画『悪魔はいつもそこに』の評価と概要
- Netflix映画『悪魔はいつもそこに』のあらすじ
- Netflix映画『悪魔はいつもそこに』のキャスト
- Netflix映画『悪魔はいつもそこに』の感想・解説 ※ネタバレ
- 最後に
Netflix映画『悪魔はいつもそこに』の評価と概要
- 監督:アントニオ・カンポス
- 原題:The Devil All the Time
- 製作:2020年 アメリカ
7.6
67
92
IMDbの評価が7.6、Rotten Tomatoの評論家の評価が67点とまずまず。
対して観客の評価は92点なのを考えると、いつも通り俳優のファン層が色眼鏡で高評価したって感じなんだろね。
監督したのはアントニオ・カンポス。天才エズラ・ミラーのデビュー作『アフタースクール』の監督です。つい最近CSでやってた。
『悪魔はいつもそこに』のキャストは超メジャーな人揃いですが、監督はそれほどメジャーじゃない印象です。
Netflix映画『悪魔はいつもそこに』のあらすじ
(C) 2020 Netflix
戦後の腐敗と暴力にまみれた田舎町。愛する者を守ろうともがく青年の周りで、邪悪な人間たちの思惑が渦を巻く。
第二次世界大戦からベトナム戦争までの間、ウエストバージニアとオハイオを舞台にした作品です。
子供時代にトラウマを抱えた主人公のトムホ(アーヴィン)が、大切な義理の妹をレノーラを暴力や危険な世界から守ろうとする話。
守ろうとする話って言ってもレノーラは中盤で死んじゃいまして、レノーラの復讐をしたことを皮切りにトムホがピンチに陥るけど切り抜けていくストーリー。
Netflix映画『悪魔はいつもそこに』のキャスト
正直、この映画『悪魔はいつもそこに』はキャストを楽しむ映画なんじゃないかと思ってます。
それぐらい今をときめくキャストが目白押し。(うさんくさいキャッチコピー風)
アーヴィン・ラッセル(トム・ホランド)
主人公。帰還兵とウエイトレスの子供。
子供の時にマッマが癌になってパッパが神にイッヌを生贄に捧げて結局マッマが死んだからパッパも自殺というトラウマ抱えてます。
その後は祖父母に引き取られ、祖父母家に取り残されていた妹たちと暮らします。
アーヴィンのキャストは最近なんにでも出てるトムホ。このブログでも『2分の1の魔法』『ドクター・ドリトル』と最近はトムホばっかりなので語りたいことがもはやない。
本作『悪魔はいつもそこに』ではタバコくわえたりするタフガイトムホが満喫できます。
ウィラード・ラッセル(ビル・スカルスガルド)
アーヴィンの父。
両親の影響で敬虔なクリスチャンだったけど、戦争中に磔になった仲間を見てから十字架嫌いに。
んでもってまたクリスチャンに戻るけど、妻が亡くなったので自殺。
トムホパパを演じるのはビル・スカルスガルド。
『IT/イット “それ”が見えたら、終わり。』のイメージが強すぎて、これからどんな役やってもペニーワイズと呼ばれそう。
白塗り剥ぐと意外に王子様風のイケメソ。
シャーロット・ラッセル(ヘイリー・ベネット)
アーヴィンの母。アーヴィンが子どもの頃にガンで死亡。
キャストにはヘイリー・ベネット。
えぇ…。ゴメンなさいだけど印象変わりすぎててクレジット観るまで気づきませんでした。
ジェニファー・ローレンスとブライス・ダラス・ハワードを掛けるとヘイリー・ベネットになります。
レノーラ・ラファーティ(エリザ・スカンレン)
トムホの義理の妹。
義理って言ってもどっちかの親が一緒な訳ではなく、レノーラは単にトムホ一家に置き去りにされた子。
言い方悪いんだけど彼女がいい具合にブスなんだよね。いや、ブスじゃないんだけど美形じゃない。イノセント感すごくてノーマークなのに一番高印象でした。
キャストのエリザ・スカンレンはみんな大好き『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』の三女。
私は全然好きじゃないので観てないです。タイトルダセェ。
ロイ・ラファーティ(ハリー・メリング)
レノーラの父で神父。神のお陰でクモが怖くなくなったのだ!とか言いながらクモを頭から被って噛まれちゃうおっちょこちょい。
クモのせいで頭イカレて妻を刺殺します。怖すぎ。
キャストのハリー・メリングはハリポタシリーズのダドリー坊やね。『オールドガード』にも出演してたけど悪役が似合うのなんの。
ヘレン・ハットン(ミア・ワシコウスカ)
レノーラの母。元々はロイの信者。
『アリス・イン・ワンダーランド』シリーズの主演や『クリムゾン・ピーク』など色んな映画に出てて人気だったミア・ワシコウウカが演じます。ただし速攻で死にます。
もはや人気俳優だったとは思えない扱いの悪さ。怒ってるみたいな顔いつもしてるよね。
プレストン・ティーガーディン牧師(ロバート・パティンソン)
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レノーラの通う教会の牧師。
トムホの婆ちゃんに恥かかせたりと圧倒的クソ野郎。レノーラを妊娠させたのにお前とヤッてないし、なに妄想してんの?とか言っちゃったせいでレノーラ自殺。トムホにルガーでバキューンって復讐されます。
キャストには元吸血鬼なアイドル俳優のロブ。個人的に彼はこういうクソ野郎がめちゃめちゃ似合うと思います。バットマンみたいなカッコいい役よりこっちの方が好き。
カール・ヘンダーソン(ジェイソン・クラーク)
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シリアルキラー。若い男の死体と美女の写真を撮る性癖の持ち主。
コイツをもっと掘り下げて描いてほしかったです。重要な役で出番も多いんだけどイマイチ特殊性癖殺人鬼っぽさが感じられなかったので。
キャストにはいっつも悪役のジェイソン・クラーク。マジで良い人役のイメージが全くない。
良い人役もやってるんだけど、キャストに名前があると絶対コイツ悪者やろと思う俳優ナンバー1です。
サンディ・ヘンダーソン(ライリー・キーオ)
カールの妻。カールが男を殺して撮影するときに一緒に映るモデルとかなんとか。
カールの行動に不満を抱えており、逃げ出したいと思ってる。
演じるのは量産型美女のライリー・キーオ。名前聞くと分かるんだけど、似た顔が多すぎて覚えられないです。
というかエルヴィス・プレスリーの孫という経歴がなければ名前すら覚えてないかも。
彼女はいつもビッチっぽいキャラクターを演じてるイメージなんだけど、代表作が思いつかないという。
リー・ボーデッカー保安官(セバスチャン・スタン)
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サンディの兄。汚職警官。
アーヴィンが子どもの頃に保護した過去があります。
悪いヤツなんだけどコイツもイマイチ描写が浅いのでパッとしない。出演シーンは多いんだけど。
一応ラスボスポジションなのでもっとイヤなヤツにしてくれた方が良かった気がします。
演じるのはマーベルシネマティックユニバースのウィンターソルジャー役セバスチャン・スタン。
本作でビジュアル的に一番気合入ってるのはセバスタですね。小太りになってて一瞬誰かと思ったぐらい。
ちなみにこの役には元々、クリエヴァがキャスティングされてました。キャプテン・アメリカの代役にバッキーがキャスティングされるというね。
Netflix映画『悪魔はいつもそこに』の感想・解説 ※ネタバレ
ではここからが映画の感想と解説です。未視聴の方はネタバレにご注意くださいな。
【感想】乾いた映像と暴力、暴力が暴力を生むコーエン兄弟風の映画
映画『悪魔はいつもそこに』を一言でまとめるとこんな感じの映画なんじゃねーのって思います。
ウエストバージニアとオハイオの田舎を舞台に湿り気のないカラッカラの映像が印象的。
暴力が次の暴力を生み連鎖反応を繰り返していくブラックな作品なので、なんとなくコーエン兄弟の映画じゃないの?って感じでした。
コメディっぽい部分はないんだけどなんとなくわかりません?
実は色々繋がって影響しあってる
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アーヴィンの両親、ウィラードとシャーロットが出会った時と全く同時刻にカールとサンディが出会ってるんですよね。
そしてこのカールとサンディがレノーラの父親ロイを殺したことで、レノーラはラッセル家に引き取られます。
アーヴィンが両親を失った時に駆けつけた警官はサンディの兄リーです。そして成長したアーヴィンがカールとサンディ、リーの3人とも射殺してしまいます。
2つの小さな田舎町を舞台にしてあらゆることが実は巡り巡って繋がってるのが面白い。
キャストは楽しい、ボリュームたっぷり
超人気俳優たちが目白押し!というよりかは、あぁこの人知ってるわぐらいの俳優たちが目白押しです。
映画好きな方なら認知してる俳優がたくさんいるので見てて楽しめると思います。逆に映画にそれほど詳しくない人だと、トムホやロバート・パティンソンぐらいしかパッとした印象がない人ばかりかと感じるかも。
キャストが大勢なのでボリューム感はすごいです。
アーヴィンの子供時代、アーヴィンの現在、カールとサンディ、ボーデッカー保安官などなどそれぞれ別の視点で描かれるので、いわゆる群像劇っぽい楽しみ方が出来るかと思います。
なんだけど、群像劇っぽい捉え方をするならちょっと微妙なんですよね。
トムホ以外のキャラを全然掘り下げないから。
カールとサンディの殺人鬼コンビの動機とかナレーションでちょびっと喋ってるぐらいですし。ボーデッカー保安官も今一つ悪いヤツな感じが伝わらないんですよね。
汚職警官で金と再選のことばかり考えて、妹の罪を隠そうとしてアーヴィンの命を狙うから悪いヤツなのは間違いないんだけど、タイトルの"悪魔"が伝わるほどの残忍さないよね。
【解説】ナレーターは原作作者
まずは簡単な部分から解説していきます。この映画は元々2011年の同名の小説が原作です。
そんでもってこの原作者ドナルド・レイ・ポロックがナレーターとして本作に参加しています。冒頭もエンディングもこのナレーションで始まって終わってますよね。
一瞬、大人になったアーヴィングがナレーションしてるのかとも思いましたが、誰も知り得ない情報までちょっとメタ的にナレーションしてるので、ナレーターはナレーターです。
ちなみに本作のプロデューサーはジェイク・ギレンホール。またしてもマーベル俳優が…。
【解説】受け継がれる暴力
本作のテーマって暴力の継承だと思うんですよね。
戦争を経験した父ウィラードが暴力にはより強い暴力を示すべきだとアーヴィンに教え、アーヴィンも同様にその信念のもと行動します。
その結果、牧師を殺すことになり、そこからさらに暴力を生むことになって最終的には4人も殺してます。
暴力に対して、より強い暴力を振りかざすことは正義ではないということが描かれています。
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また同じくらい重要な役割なのが宗教。
信仰心の元、両親を失ったアーヴィン、同様にレノーラの両親も信仰心が故に亡くなっています。
同じような状況の2人ですが信仰心を持たないアーヴィンと信仰心を持つレノーラは真逆の考え方。
どっちが正しいかどうかは分かりませんが、信仰心を探求する映画にもなってるのかなと思います。
【解説】ラストのオチ
上述した通り、この映画は暴力や宗教の"継承"がテーマになっています。
ラストシーン、アーヴィンがヒッチハイクに成功して車に乗り込んだところから解説、考察します。
彼は眠らないように3つのことを考えています。
もし彼の殺人に正当性が認められたら祖母の元に帰ることが出来るだろうということ。2つ目は父親のように自分の家庭を持つこと。
そして3つ目は軍に入隊した時のことを考えています。
この3つ目が一番重要。
父の記憶か自身の記憶かの判別がつかなくなった入隊のことですが、実はアーヴィンが考えている背景でジョンソン大統領の演説がラジオから流れてるんですよね。
ジョンソン大統領はベトナムへの兵士をさらに増やすと言っています。暴力に対してはより強い暴力を示す必要があるという内容です。
これはアーヴィンの父ウィラードの教えと全く一緒です。
ウィラードは妻のことを話した男を滅多打ちにしました。そしてその教えを受け継いだアーヴィンはイジメられたレノーラの復讐として同じく滅多打ちにしました。
そもそもウィラードのこの教えは戦争でのできごとから受け継いできました。そしてまた息子アーヴィンも戦争のことについて考えているのです。
最後に
いかがだったでしょうか。
ツッコミどころはあるし途中めっちゃ眠くなっちゃったりもしましたが面白かったです。あえて上から目線で言うとNetflixオリジナル映画の割にはアタリでした。
とはいえNetflixはこれぐらいのコンパクトな映画の方が相性良い気がします。
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