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どうもでょおです。今日は久々にNetflix海外ドラマの感想です。
たまにはブログ書かないとネトフリが絶対に経費で落ちないからってのもあるんだけど、私の好きな海外ドラマの最新シーズンの配信が始まったので書くことにしました。
それがこちら。
Netflixドラマ『ロシアン・ドール:謎のタイムループ』シーズン2
トミー・ジェイムス&ザ・ションデルズの名曲「Crimson and clover」をバックに展開するタイムループもの。
シーズン2では時間をテーマにさらにカオスな作品となっております。
感想を一言でまとめると「面白いけどシーズン1の時ほどじゃない」ってのが正直な感想だったりします。
この記事では『ロシアン・ドール:謎のタイムループ』シーズン2の感想、解説、考察に加えて使用された楽曲についてもご紹介します。
長い記事なのでぜひ下記のもくじをご活用ください。ではどうぞ。
※この記事は『ロシアン・ドール:謎のタイムループ』シーズン2のネタバレを含んでいます。ご注意ください。
- 『ロシアン・ドール:謎のタイムループ』シーズン2の概要と評価
- 『ロシアン・ドール:謎のタイムループ』シーズン2のネタバレ感想と考察解説
- 『ロシアン・ドール:謎のタイムループ』シーズン2使用楽曲一覧
『ロシアン・ドール:謎のタイムループ』シーズン2の概要と評価
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- 主演:ナターシャ・レオン
- 原題:Russian Doll
- 製作:ナターシャ・リオン/レスリー・ヘッドランド/エイミー・ポーラー (2019年-)
7.8
98
91
超強烈な印象の主演ナターシャ・レオンが共同製作にも名を連ねておりまして、前シーズンではエミー賞の作品賞にもノミニーされた佳作。
なんとなく日本での人気はイマイチな印象ですが…。
評価の方はというと、まだレビューが少ないこともありますが、Rotten Tomatoesにおける評価は前シーズンと同等またはそれよりもほんの少しだけ上という印象です。
ただ私と同様に「前シーズンの魅力がない」と星1をつけるレビュワーも結構いるので、個人的にはシーズン3はヤバいと思ってる。
それにIMDbの評価の方が信用性高い傾向にあるし。
『ロシアン・ドール:謎のタイムループ』シーズン2のネタバレ感想と考察解説
冒頭でもちょっと言いましたが、『ロシアン・ドール:謎のタイムループ』シーズン2はぶっちゃけ微妙です。
シーズン1はかなりの良作だったので、盛り下がった感が半端ないですね。ハードル上げすぎちゃったというか…。
【解説】シーズン1の時から一貫して続いている母と娘の話
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SF作品なのでその部分がクローズアップされがちな作品ですが、『ロシアン・ドール:謎のタイムループ』はシーズン1の頃から一貫して「母と娘」の話になってるんですよね。
シーズン1でナディアがループから抜け出した方法は「ノラではなくルースを選んだ自分を許すこと」でした。
シーズン2ではそのノラを救おうとノラが破綻した理由の「クルーガーランド金貨を取り戻す」ストーリーです。
その中で娘と母、母と祖母の関係を取り戻そうとするワケですが、それに気を取られすぎて育ての親であるルースの存在をないがしろにしてしまい、挙句死に目にも会えなくなるって内容でした。
結局のところ、過去は変えられるか変えられないかではなく、今あるものを大切にすることこそが一番大事なんだよ、ってことですね。
『ロシアン・ドール:謎のタイムループ』シーズン2はシーズン1ほどじゃない
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シーズン2はシーズン1の時よりもそれぞれのキャラが立ってて、より魅力的な部分も多いんですが、ストーリー的には微妙かなってのが一番の感想です。
というかシーズン1がよく出来すぎてた。
まず第一にね、タイムループものじゃなくなります。
邦題に「謎のタイムループ」とか入れんなよっ!マジで邦題つけるヤツはシーズン2でタイムループじゃなくなるパターンあるとか考えないのかな。
そうなんですよ。
前シーズンではマジでド定番中のタイムループものでして、『オール・ユー・ニード・イズ・キル』とか『ハッピー・デス・デイ』とかそういう感じの作品だったわけですが。
シーズン2ではタイムトラベルものになります。過去を変えようと奔走するあたりもよくあるタイムトラベル作品と同じパターン。
でもまあタイムループものの続編ってどうすればいいのか難しいんだろうな、って感じですよね。
またループしても飽きられるだろうし、『ロシアン・ドール:謎のタイムループ』シーズン2みたいに方向転換しても反発あるだろうし。
続いてシーズン1よりも劣る部分としては行動理念が甘いというか、「過去を変えたい理由」がユルいってこと。
シーズン1は「何度も同じ日を繰り返す連鎖から逃れる」という決定的な目的があったんですよね。オマケにループ繰り返すと鼻血出たりとか明らかに命の危険を感じてた。
ところがシーズン2は「ママが破綻した原因である金貨を取り戻そう(幼少期の自分を救おう)」ってもの。
アランに至っては最終話まで見てもかなり薄っぺらい理由なんですよね。
なのでイマイチ盛り上がらないというか、感情移入できないというか、そんなんほっとけよって言いたくなる場面が多くて。
海ドラ「コメディ×〇〇」はシーズン2からおもんない法則
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分かりやすいのだと例えば『スクリーム・クイーンズ』とか『私立探偵ダーク・ジェントリー』とかと。
これらも『ロシアン・ドール:謎のタイムループ』と一緒でシーズン1とシーズン2で内容が大幅に変わる作品でして、コメディ系作品です。
「コメディ×〇〇」作品は大体シーズン2がおもんないです。
というのもシーズン1の時はよく練られた脚本の上に成立していまして、そこにスパイスとしてコメディ要素があるわけです。
ところがシーズン2はシーズン1と比べると場当たり的に作ってるので、脚本やストーリー的には質が落ちる。そこをスパイスで補おうとコメディ増々にするので大体スベってる。
『ロシアン・ドール:謎のタイムループ』のシーズン2はまだ大丈夫ですが、その片鱗が見えてるのでシーズン3は要注意。
特にSF作品なので同じくNetflixの『ダーク』のように、風呂敷広げすぎてキモい作品になる可能性が高いので心配よ。あとはキャラの魅力だけでゴリ押しするパターンもある。
【解説】クルーガーランド金貨ってなに?
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まあ一言で言うと地金型金貨。
金の延べ棒とかと違って少量から買えるので一般人でも買いやすい投資対象として知られています。
80年代以降はメイプルリーフ金貨が一番有名ですが、それ以前に主流だった金貨がクルーガーランド金貨。
南アフリカにおける黒人人権問題から、製造中止になってメイプルリーフ金貨にとってかわられた金貨です。
ちなみにナディアみたいにネックレスにしてると傷がつくので、金貨としての価値はなく地金としての価値しかありません。今日の相場で23万円ちょっと。
【考察】え?アランって別次元のアランじゃなかったの?
『ロシアン・ドール:謎のタイムループ』シーズン1の最後でナディアとアランが別の次元、パラレルワールドのアランに入れ替わったんですが、アレってどうなったのよって話。
理由は知りませんが、元の次元の2人が再会したのは間違いなさそうです。
というのもアランが「最悪な日から抜け出した」って言ってましたし、最終話ではアランのおばあちゃんに「僕は自殺した」って言ってました。
アランのループが始まったきっかけは自殺だったので、自殺してるってことはループを経験したアランってことになります。
どうやって戻って来たのかって?…わからん。私の知らない間にシーズン1.5が配信されてたんでしょきっとw
【解説】結局ナディアは何がしたかったの?アランは何がしたかったの?
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ナディアが過去を改変しようとした理由は彼女の過去が壮絶だったから。
母親レノーラが精神的にヤバかったので、レノーラの親友ルースがナディアの育ての親のようなものです。
そしてレノーラがぶっ壊れた原因が「金貨がなくなったこと」だったので、金貨を取り戻して母レノーラと祖母ベラの関係を改善しようと試みた訳です。
最終的に赤ちゃんの自分を育てようとしたことからも分かる通り、一番の目的は幼少時代の自分を救うこと。
一方のアランはただの観光で過去に訪れ、そこからは危険を顧みずベルリンの壁を越えようとするレニーを救おうとします。
その後はぶっ壊れた世界を元に戻そうと協力するぐらい。
自殺した経験があることからレニーを救おうと必死になってたわけですが、いまいちパッとしないですし、ばあちゃんには全部知りたかっただけとか言ってたし。
【考察】結局ナディアはどうやって時間を元に戻したの?ルースの通夜に間に合ったの?
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ここからはあくまで私の考察ですが、あらゆる時間軸が同時に存在する世界になってしまった理由はナディアが過去を改変しようとしたからです。
育ての母のルースではなく実母のレノーラを選ぼうと過去を変えようとしたことが原因です。
でも過去は変えるべきじゃないんですよね。受け入れ乗り越えるべきものです。
それを忘れて過去に取りつかれたナディアは、育ての親である今あるルースを失うことになります。
それに気づいたナディアは最後レノーラに「最初あなたを選ばなかった、けど子供ってそういうもの」と自分が過去にした決断を受け入れることにしました。
その結果、世界は元に戻りナディアは元の時間に戻ってルースの通夜に間に合うことができました。
この手の作品では大体「親殺しのパラドックス」とか論理的、科学的な理由で話が展開していきますが、『ロシアン・ドール:謎のタイムループ』では、それよりも人間関係を重視した話の展開になってますね。
【解説】『ロシアン・ドール:謎のタイムループ』シーズン3はあるの?
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この記事執筆時点ではシーズン3への更新発表はありません。
シーズン1の時はクリフハンガーで終了しましたが、シーズン2では割ときれいに完結したのでこのまま終わっても違和感はないけど。
いずれにしてもシーズン2は3年もかかったので、シーズン3をするなら早めに配信して欲しいところですね…。
『ストレンジャー・シングス』もかなり待ってるし、『ベター・コール・ソウル』も2年がかりで帰って来たし、ネトフリはもう少しテンポよく進めてほしいですね。
1年でさえ内容忘れちゃうし…w
『ロシアン・ドール:謎のタイムループ』シーズン2使用楽曲一覧
シーズン1ではメイン曲にトミー・ジェイムス&ザ・ションデルズの「Crimson and clover」を使ったりと音楽曲へのこだわりも感じる『ロシアン・ドール:謎のタイムループ』。
というか私は予告編でこの曲使ってるのが理由で見始めたぐらい。
なので最後に『ロシアン・ドール:謎のタイムループ』シーズン2に使われた曲を紹介して終わります。
第1話「時間を超えて」
Personal Jesus / DEPECHE MODE
もし『ロシアン・ドール:謎のタイムループ』シーズン2のテーマソングを決めるならデペッシュ・モードの「Personal Jesus」ですね。他のエピソードでも使われてたし。
Mother / DANZIG
Get It While You Can / JANIS JOPLIN
そういやナディアってちょっとジャニス・ジョプリン感ありますよね…。
しゃがれ声とかボサボサな髪形とか。
第2話「コニー・アイランド・ベイビー」
Never Gonna Let You Go / MICHAEL MIGLIO
Goin' Out of My Head / LITTLE ANTHONY & THE IMPERIALS
第3話「ブレイン・ドレイン」
Put a Straw Under Baby / BRIAN ENO
Puddin' n' Tain / THE ALLEY CATS
Black Night / CHERYL THOMPSON
Sunday Morning / THE VELVET UNDERGROUND, NICO
Der Kommissar / FALCO
第4話「それぞれの旅」
Morgen / IVO ROBIĆ
Wasurenaiwa / PEGGY MARCH
突然の日本語にビックリ!って人も多いはず。
MindKilla / GANG GANG DANCE
99 Luftballons / NENA
80年代もので使われないことないんじゃないかってぐらいよく聞くNENA。
むしろこの曲使いたいがためにドイツ出してくるまであると思われ。
第5話「優美な死骸」
The Thin Ice / PINK FLOYD
第6話「シュレーディンガーのルース」
Runnin' with the Devil / VAN HALEN
地下鉄で兄ちゃんがシャツ脱いでくれてカッケーってなる場面なんだけど、割とたるんだ筋肉で残念…w
この感じがロシアン・ドールなんだろうけど。
Gotta Get Up / HARRY NILSSON
シーズン1の時イヤほど聞いたパーティでなってるあの曲。