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どうもでょおです。超ひさしぶりに映画の感想記事です。
最近は感想書きたいほどの映画が少ないし(特にネトフリオリジナル)、ブログ書く時間あれば仕事しようってなるんですよね。フリーランスの性です。
最近は仕事がだいぶ上手くいってるので今日は待望の映画に行ってまいりました。
『THE BATMAN-ザ・バットマン-』です。
2016年ごろから待ってたので本当に待望です。製作初期段階では沢山いざこざがあったのでそれなりに時間がかかった印象です。
肝心の感想ですが一言でまとめると、歴代で1番 "イタい中二病" なバットマンだわコレ。
この記事は映画『THE BATMAN-ザ・バットマン-』のネタバレを含んでいます。未視聴の方はご注意ください。
『THE BATMAN-ザ・バットマン-』の概要と評価
以下、ざっくりとした『THE BATMAN-ザ・バットマン-』の評価になります。
8.5
86
89
IMDbもRottenTomatoesもかなりの高評価。
ダークナイト病と揶揄され低評価のシリアス路線から舵を切って、マーベルを参考にして徐々に評価を回復したDCEUとは正反対。
真っ向からダークな作品を作ったにも関わらず好評です。
これ見てわかるのは結局「明るいから」とか「暗いから」とかじゃなくて、面白いかどうかが重要なんだなぁと。
ネタバレ注意『THE BATMAN-ザ・バットマン-』の感想
バットマンはクリス・ノーラン版が神格化しすぎてるところもあるので、ぶっちゃけちょっと心配があったんですよね。
その前にも3人のバットマンがいますし、私はドラマ『GOTHAM/ゴッサム』も2014年からリアタイで5年間見続けてきたし、『Titans/タイタンズ』とかも見てるので、ある意味バットマンは見飽きてる節もあります。
でも意外にも刑事もの映画としてのバットマンは初めてだったので、割と新鮮な気持ちで楽しめました。
その反面、不安視していたパティンソン版バットマン、通称バッティンソンのビジュアルは割とすんなり受け入れちゃえましたね。
観る前はアゴが出すぎててドラマ版デアデビルみたいとか思ってたんだけど…。
他にもベリーショートのセリーナとかバリバリ特殊メイクしたコリン様のペンギンとか、不思議なぐらい抵抗なく受け入れちゃった。
歴代で1番 "イタい中二病" なバットマン
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世界観的にはおおむね満足、というか歴代で一番「ザ・バットマン」って感じの世界観だったので良かったです。
一方でバットマン本人は歴代で一番 "イタい中二病" なバットマンでしたね。
「猫耳つけたコスプレマッチョ」と揶揄されがちなバットマンの、その"イタさ"がより強調されてた感じよ。
なんてたってニルヴァーナ聴いてんだし!
たしか冒頭と後半に2回も使われてました。
必要以上に長い前髪もカート・コバーンに憧れてそう…。
そのほかにもバットモービルね。
事前情報で見た時から「後ろから狙われたら一撃やんけ」って私は言ってたわけですが、そんな次元じゃなかった。
自称「影そのもの」の男のクセに、怒号が鳴り響くドミニク・トレットのダッジ・チャージャーばりのエンジン載っけてんですよ。
隠密行動せんのか?
「エンジンはデカければデカい方がいい」っていうアメリカンマッスル精神がブルース・ウェインらしからぬガキっぽさです。
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オマケに路地が多いゴッサムシティ内では使いモノにならないので、基本はバイク行動です…。
ゴッサムって元々はニューヨークの別名ですし、渋滞とかもエグそうだよね。
雨の日のバイクはマジで怖いぞぉ…
「このバットマンイタい」とか「バットマン中二病じゃん」とか言いましたが、むしろそれで大正解だったと私はおもいます。
そもそもバットマン、ブルース・ウェインって有名スーパーヒーローの中で一番中二病なんですよね。
見ようによっちゃ金にモノを言わせた、拗らせコスプレイヤーな訳ですし…。
普通に考えればバットマンはスーパーヴィラン以上にイタいヤツなんですが、クリス・ノーラン版は深みがあり神格化されすぎていました。
今作のバットマンは若さも相まって絶妙にダサさとか本来の"イタさ"を感じます。なんとなく童貞っぽさありますよねw
そのおかげもあり、バットマンがいかにスーパーヴィランたちと紙一重の存在かということがより伝わったと思います。
バートン版×ノーラン版×『セブン』=リーヴス版バットマン
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今作の『THE BATMAN-ザ・バットマン-』でサイコーだったのが世界観かなと。
バートン版のバットマンがめっちゃダークファンタジーだったのに対して、ノーラン版は超リアリティ志向。
リーヴス版バットマンはちょうどその間に位置するイメージでもっとも原作バットマンっぽい雰囲気を感じました。
感覚的にはドラマ版『GOTHAM/ゴッサム』に近いかなと。
シリアスでリアル志向ではあるものの、ラーズ・アル・グールのような超自然的パワーを持ったキャラが出てきても馴染みそうな世界観ですごくいい。
ノーランの時みたいに「ラーズ?不死身の男?あぁ…、影武者って設定にしとくわ」みたいな現実志向に改変する必要がないかと。
このバットマンは企画初期の頃から「ディテクティブ」つまり刑事モノ、探偵モノ(英語では刑事も探偵もディテクティブ)と言われてまして、私はてっきり探偵モノ映画になると思っていたのですが、フタを開けてみるとめっちゃ刑事モノでした。
例えるならシリアルキラーの殺人を止める『セブン』のような作品でしたね。
若い刑事(バットマン)の暴走をベテラン刑事(ゴードン)が止めるところとかも、『セブン』をはじめとする刑事モノの定番設定です。
それでいうと鬱エンドも見たかったかもね…。
あと日記のお陰で『ウォッチメン』っぽさもなんだか…。正義とは何か的なテーマもそれだったり。
リドラーのイメチェンは成功?
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映画館で隣に座ってたお姉さんが「派手なスーツどこやった!」なんて言ってたんですが、リドラーは大幅にイメチェンしてましたね。
というか私は「マスクの男の正体が実はリドラー」って展開になるものとばかり思ってたので、意図的に伝統的なリドラーの衣装を辞めたものだとばかり思ってたんですが、割と中盤でリドラーって名乗ってたのでアレー?ってなってた。
でもまあリドラーって山高帽とドミノマスクがトレードマークなので、本作『THE BATMAN-ザ・バットマン-』のように刑事モノには向かないでしょう。
半分顔出てるんだし、バットマンの技術であっという間に捕まえられそうだもん。
でも将来的に伝統的な衣装を取り戻すって展開もあるんじゃないかと思います。
『THE BATMAN-ザ・バットマン-』の続編に再登場する可能性もありますし、本作はバットマンもリドラーも若いです。
「リドラー=エドワード・ナッシュビル」って認知された今、正体を隠すマスクは不要です。
【余談】リドラーのテーマBGMが「アヴェ・マリア」サンプリングしてるって気づいた?
オープニングや逮捕時にリドラーが「アヴェ・マリア」を歌っていたので彼がこの曲を好きなことは明らか。
そんなリドラーが犯行時に流れるBGM、サントラのインストサウンドは「アヴェ・マリア」をベースに作曲されています。
さすがベテラン作曲家のマイケル・ジアッキーノ。
ハンス・ジマーやオインゴ・ボインゴのダニー・エルフマンほどのヒットメーカーとして認知されてない印象ですが、陰の立役者的な良いお仕事をなさる。
【余談】『Titans/タイタンズ』の3代目ロビンが出てるって気づいてた?
日本ではNetflixで配信されているバットマンのサイドキックを主人公にしたシリーズ作品『Titans/タイタンズ』。
3代目ロビンとして知られているティム・ドレイクがシーズン3には登場します。
このティム・ドレイク役を演じたジェイ・リクルゴが本作『THE BATMAN-ザ・バットマン-』にも出演していましたよ。
映画の冒頭、駅にたむろするギャングの一人、ビビッて最後逃げた人がジェイ・リクルゴです。
DCはアローバースに映画版フラッシュが登場したり、『ワンダーウーマン1984』に昔のドラマ版でワンダーウーマンを演じた女優が登場したりと、結構柔軟にクロスオーバーしてくれるので、ちょっと深読みしちゃいますよね。
でも実際はただのファンサービスなのかなぁと。
新生バットマン6年も待ちました
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ホントに長かったですね。
大体元々はというと『バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生』後にDCEUの一環としてベン・アフレック監督主演で映画化する予定だったんですし。
あれから6年、紆余曲折あり最終的に今のカタチで配給されることになりました。
たしか『ジョーカー』よりも先に公開予定だった気がするし。
そんなことよりアメコミ映画の金字塔的マイルストーンである『ダークナイト』三部作が完結してから10年経ってるってのが驚きよ。
映画化する時、もうリブートすんのかよって思ってたのにね。『ダークナイト』エイジレスすぎる…。
【エンドロール前】続編に登場するジョーカーはバリー・コーガンに任せて大丈夫か?
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本作ではエンドロール後ではなく、前に特典映像っぽいものがありました。
アーカムアサイラムに収容されたリドラーが隣に収容されている男と会話するシーン。
エンドクレジットに明確な役名は記載されていませんでしたが、演じていたのはどうやら『エターナルズ』のバリー・コーガンだったらしい。
明確なキャラクターが不明だとはいえ、常識的に考えるとジョーカーですよねアレ…。
正直、うーん…。
ジョーカーってキャラクターは大好きですし、もし登場したらトリハダもんだろうと思ってたんだけど、うーん…。
好きなはずなのに心拍数みじんもあがりませんでした。
反対してたけど本当は心のどこかでフェニックス版ジョーカーと繋がってないかなぁと思ってもいたし、というかあの作品の後に誰がジョーカーやってもダメでしょとしか思えないので。
バリー・コーガンは良い俳優だと思いますが、歴代のジョーカー俳優を考えるとその器だとはちょっと…。
追記:やっぱりジョーカーだったそうです。出典: Vogue Japan
てか大手サイトが公開初日にタイトルにネタバレ含んだ記事の投稿とかマジで止めろよ。ネタバレサイトなんかより遥かに迷惑でしょ
最後に
大手メディアサイトが公開初日に当たり前のようにネタバレするから、本当はもうブロックバスター映画の感想記事書きたくないんですよね。
こっちはまだ映画観てない人とかの気持ちも考えて記事タイトルつけてんのに。個人ブログより圧倒的金かかってるサイトがズルしてるんじゃ勝てっこないので。
なんだか最後グチになっちゃいましたが、『THE BATMAN-ザ・バットマン-』おおむね満足でした。
やっぱり『ダークナイト』三部作が神すぎるので、正直ちょっと期待してなかったんですが思ってたよりも全然フレッシュでしたね。
とはいえ初回からゴッサム沈没テロまで起こしちゃって、続編は大丈夫なのかなってところはなくもないですね…。