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【ネタバレなし感想】ドラマ「ミスト」何このパラレルワールド感

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ドラマ版ザ・ミスト

どうもでょおです。
今更ながらNetflixで配信されているドラマ版「ザ・ミスト」を鑑賞しました。
スティーブン・キング原作の小説「霧」が原作になっている映画が有名ですね。
感想を一言でまとめてみると「なんかこれじゃない感」
偽物っぽい、バッタもんっぽい感じがプンプンする作品でした。
映画版のネタバレはありますがドラマ版ザ・ミストのネタバレ内容はありません
映画を知っていてドラマを観ようかなと思ってる方におすすめの記事です。

映画版【ミスト】について

スティーブン・キング原作のミストは2007年公開のフランク・ダラボン監督作品でした。
フランク・ダラボンはこれがスティーブン・キング作品の映像化3回目。
「ショーシャンクの空に」「グリーンマイル」とヒューマンものの要素が強い作品につづいて制作したのはパニックホラーものでした。ほかにも大人気ドラマ「ウォーキングデッド」の発案者としてもしられています。
主演はトーマス・ジェーン。日本での知名度は低い。ミストとパニッシャー以外は主演のイメージがない。トーマス・ジェーンはたしかにかっこいいけどどこにでもいる感じの顔でぶっちゃけ見ても確信持てないくらい普通な印象。
衝撃的エンディングで鬱映画として有名な作品ですが、前2作に比べるとキャストもいまいちでB級映画っぽい。物語の設定自体もスティーブン・キングらしいB級感があります。

ドラマ版【ザ・ミスト】について

なぜかドラマ版邦題は前に"ザ・"がつきました。
基本的な設定は映画版ミストと同じ。謎の霧が片田舎を包み込み、霧の中に何か恐怖がいて、主人公の父親が子供を助けるために奮起するお話です。
映画版主人公のトーマス・ジェーンはたしかにどこにでもいる感じの顔でしたが派手でイケメンではあります。ですが残念ながらドラマ版ザ・ミストの主人公はイケメン枠ってほどではない地味な方です。

主人公のケビン・コープランド役であるモーガン・スペクターはたしかに整った顔で、俳優さんらしい上品さはありますが地味でパンチにかける。キャラクター的にも地味ですね。
どちらかといえば妻のイブ役アリッサ・サザーランドのほうがまだインパクトがある。強い女性のキャラクターで旦那よりは頼りになる。ただ盲信的な部分が結構あって腹立つときがあります。

パラレルワールド感がする理由

設定が同じというよりは似てるって感じなのが問題な気がします。
田舎の小さな街が霧に包まれて、霧の中に何かがいるってところは一緒なんですが登場人物は完全に入れ替えで名前なども異なります。
主人公が自分の子供のために奔走しますが、映画版では小さな男の子、ドラマ版ではティーンエイジャーの女の子。他には狂信的なおばさんが出てくる設定もあるんですが彼女はキリスト教や終末論信者ではなく自然愛好家(?)で、自然が神様みたいなことを言う人で理解できません。キリスト教は知識として我々一般人もそれなりに持ち合わせていますが自然の神様についてはよくわかりません。

他に似た設定としては避難する場所がスーパーマーケットではなくショッピングモール。スーパーマーケットと違いだだっ広く、皆自由にできる程のスペースがあるはずなのになぜか皆まとまって行動しているあたりがすごい違和感。
映画版に合わせて(?)この団体の仲間割れや人間関係が描かれますが、そもそもスーパーほど広くないのでこじつけて見えます。
やってること同じなのに設定が違うので「これじゃない」感がすごい。

世間的にも大コケした

配信日が8月25日だったので配信してからしばらく経ちます。方々の評価もあまりよろしくないようです。残念ながらそうそうにシーズン1で打ち切りが決定しました。シーズン2はありません。
3話目あたりまでは全然観れましたが、途中から飽きてきて退屈に感じます。
クズばっか登場したりドロドロした人間関係なんかもどうでも良くなってきます。こういう物語が進展しづらい物語をドラマ化するのはかなり難易度が高そうですね。

以前、記事を書いた世間的には結構好評だった「オザークへようこそ」。

【感想】オザークへようこそ|ネタバレなし評価!Netflixオリジナルドラマ - でょおのぼっちブログ
個人的にこれも物語の発展が難しい作品の1つだと思います。田舎に引っ越して途方もない額の資金洗浄をする話で、シーズン1のエンディングから考えとシーズン2はまだ安泰そうですがこれから何シーズンも資金洗浄ばかり描き続けるつもりなのかどうか気になりますね。

でも絶対好きな人はいると思う

嘘じゃないです。本当にそう思います。映画版ミストよりSF要素、ファンタジー、陰謀論的な部分が濃いです。
スティーブン・キングの小説ってSF要素が出てきたり、謎の力や謎の組織が登場することがすごく多いです。そしてスティーブン・キングはそのSF要素を明確に掘り下げないんです。映画版ミストでも軍のアローヘッド計画というものが霧と関係していると出てきますが、全く掘り下げずSF要素の部分に関しては何がなんやらって感じです。
スティーブン・キングの作品小説はSF要素自体は重要ではなく、それに関する人間心理や恐怖を描くことに重きを置いている印象です。
が、ドラマ版のミストはどちらかといえばSF要素の方を掘り下げようとしているようでした。映画版とドラマ版の一番大きな違いはそこだと思います。こういうSFやオカルトが好きな方は、結構引き込まれたんじゃないでしょうか。
もしシリーズ化すれば掘り下げやすそうな感じもありますしね。(残念ながらシーズン2は打ち切り)
逆に言うと映画版が好きだった人は別もの過ぎて嫌いなのかもしれません。

個人的に好きな部分

正直にこのドラマの感想を書くと、軒並み批評だらけになりそうなので好きだった箇所を少し紹介。
序盤は結構好きでした。霧の中に何がいるのか、死んだ人が霧の中にいる理由は、記憶を失くした軍人の正体は、人が外に出ると霧が濃くなること、協力的な指名手配犯の正体。
これからどうなるんだろうという気になる箇所はたくさん登場して、ドキドキする伏線もあります。
どちらかというと映画版の人間関係重視よりドラマ版のSF重視の方が好きではあります。(でも映画版のほうが好き)

指名手配犯の心強い女性ミアと心優しい記憶を失くした軍人ブライアン。この関係が何かに似てて好きだとおもったらダーク・ジェントリーの2人の関係に似てるじゃないか。

【感想】ダーク・ジェントリー(Netflix)イライジャ・ウッドの代表作はもうこれでいい - でょおのぼっちブログ
ちょうど白人女性と黒人男性だし。2人とも協力し合ってはいるものの、闇や謎を抱えているあたりは結構好きでした。

おわり

個人的には批評されているほど嫌いではありませんでした。全く可も不可もない作品だと思います。
ぼーっとながら見できて、終わっても「あっこれで終わりか」ぐらい。
たしかに伏線も回収しきれず、明らかにシリーズ化を狙っている感じがします。残念ながらシーズン2はナシとのことですがそれほど残念でもなかったりしますw

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