メッセージ : フォトギャラリー 画像(3) - 映画.com
ども、でょおです。
本国での評価が高く、2017年SF映画の大本命と言われていたドゥニ・ヴィルヌーヴ監督の映画メッセージを鑑賞してきました。今回はその感想記事になります。
途中からネタバレありの記事ですのでご注意ください。
映画メッセージについて
あらすじ
「プリズナーズ」「ボーダーライン」などを手がけ、2017年公開の「ブレードランナー 2049」の監督にも抜擢されたカナダの鬼才ドゥニ・ビルヌーブが、異星人とのコンタクトを描いた米作家テッド・チャンの短編小説「あなたの人生の物語」を映画化したSFドラマ。ある日、突如として地球上に降り立った巨大な球体型宇宙船。言語学者のルイーズは、謎の知的生命体との意思疎通をはかる役目を担うこととなり、“彼ら”が人類に何を伝えようとしているのかを探っていくのだが……。
キャスト
- エイミー・アダム スルイーズ・バンクス
- ジェレミー・レナー イアン・ドネリー
- フォレスト・ウィテカー ウェバー大佐
- マイケル・スタールバーグ ハルパーン捜査官
- マーク・オブライエン マークス大尉
メインで登場するキャストは少ないですがいずれも演技の評価が高い人で固めている感じです。アカデミー賞の受賞歴もありつつ人気のある俳優を起用してます。ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督はこれまでも演技派でありつつ人気の高いジェイク・ギレンホールやヒュー・ジャックマンなどを映画に登場させています。
その他
日本公開日は2017年5月19日。本国での公開日が2016年11月11日ですので半年ほど遅れて来てます。
原作の「あなたの人生の物語」は1998年発表の短編小説で受賞歴もたくさんあるようです。(読んでないので読もうと思いました)
原題の「Arrival」は英語で意味は「到着」日本では新商品の紹介などで使われる「New Arrivals」などの英語でなじみがありますね。
日本ではUFOがスナック菓子「ばかうけ」にソックリとして話題になってましたが私はばかうけ食べたことないですw
感想評価
映画「メッセージ」の感想を一言でまとめると「全然、わからない!複雑で難しすぎる。」
いや、わからない訳ではないのですが、わからない部分が多すぎるって感じでしょうか。
さらに物語がかなりスローペース。同じドゥニ・ヴィルヌーヴ監督の作品で言うなら「複製された男」を超えるトロさ。
多分、苦手な人は途中で投げちゃうレベル。ヨハン・ヨハンソンの音楽がSFなのに心地よすぎて眠たくなっちゃいそうです。
ラストのオチの解説もちょっと不親切な感じ。「ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督の映画」として見に行く人なら大丈夫だと思いますが「傑作SFヒューマンもの」みたいな前評判に踊らされていく人は肩すかし食らう可能性大。
ネタバレあり感想
これより下はネタバレあります!見てない人は引き返すことをおすすめします。
科学的な切り口や文学的な切り口など色々な切り口からの感想がある今作ですが、大学出てない私には無理なので家族の物語という切り口から感想を書きたいと思います。
回想シーン
このパターン、結構新しいですよね。私もすっかり回想シーンだと騙された口ですが。LOSTのフラッシュサイドウェイ的なw(ちゃうちゃう)
まずこの作品のどんでん返しの伏線である回想シーンが挿入されるのは冒頭。生まれてからあっという間に成長して若くして亡くなってしまうところ。
この冒頭数分間で私はもうすでにウルウル。私は子どもが出てくる感動物に弱すぎるのでw
娘が「大嫌い」って言っていたのは反抗期ではなく、将来を伝えたからだったんですね。辛い過去のある主人公ルイーズがなぜエイリアンとの仕事なんかにこんなにも野心を持てるのか不思議でしたがオチを知って初めて納得。
自分の未来を知ってたらどうする?
ラストのジェレミーレナーとのやり取りがまたウルっと来ちゃいましたが、実際未来を知っていたとき、選択したときどう感じるのでしょうか。
成人する前に病気によって失うことをわかっていても娘に会いたい。娘にもう一度会いたい。
この感情がこの物語の着地点なわけで、このオチがなければ「傑作SFヒューマンもの」と呼ばれることはありませんでした。
私は残念ながら子どもはいませんのでこの気持ちに心より共感することはできません。
でも子どもとして「自分の親が私に対してこのように思ってくれてる」そう思うと泣かずにいられませんでした。
インターステラーとの比較
近年のSFヒューマンものとして有名なのはクリストファー・ノーランの『インターステラー』
インターステラーほどのドキドキ感は全くありませんでした。『メッセージ』と『インターステラー』は似ても似つかない作品なのでまた趣向が違います。
インターステラーでの父親は「娘との約束を果たすこと」が大まかな目的でした。今作「メッセージ」での母親の決意は「未来を受け入れつつも娘に会うこと」です。
どちらもハッピーエンドであり、どちらもハッピーエンドではありません。現実と同じでハッピーエンドなのに胸が苦しくなる映画でした。
個人的にはインターステラーの方が泣きました。(私の家庭環境も影響していると思いますが)
インターステラーでの物語は全編を通して「娘との再会」が描かれていますがメッセージではラストで初めて過去ではなく未来の話だったことがわかりラストで初めて泣き所があります。
おわり
ヒューマンものとしての感想を書きましたが、エイリアンのヴィジュアルや文字、文学的観点などメッセージには見所はたくさんあります。ドゥニ・ヴィルヌーヴの薄暗い映画が苦手ではないのであれば、一度は観ておきたい作品です。
ではまた。
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