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どうも映画系ブロガーのでょお(@dyoblog_)です。コロナウイルスのせいで世界がマジでひっくり返ってますね。
というのも今日は映画『ムーラン』がディズニープラスにて配信される日。
元々3月27日に公開予定だったものの、複数回にわたって延期。結局配信限定になってしまいました。
ただでさえ観ない人が増えそうなところ、主演のリウ・イーフェイが暴力的な警察を支持したとかでボイコットの動きもありましたし、もはや 何やっても負債にしかならないって感じの『ムーラン』でしたが、約3000円ちょい払って観ますた。
Disney+ (ディズニープラス)【プレミア アクセス】ってなに?『ムーラン』視聴方法について
この記事は映画『ムーラン』のネタバレを含んでいます。未視聴の方はご注意ください。
実写映画『ムーラン』の評価と概要
- 監督:ニキ・カーロ
- 原題:Mulan
- 製作:2020年 アメリカ
4.0
81
-
となっております。評価がクッソ低いですがこれ間違いなく情報操作ですねw
『ムーラン』配信前からIMDbには数百の過剰な低評価が付けられております。恐らくボイコット勢によるアンチ。
主演のリウ・イーフェイが抗議デモに対し暴力的な対応をした警察側を支持するとSNSで伝えたためボイコット運動に発展。
映画の評価を政治的意図でやるとかクソすぎると思うんだけど。
実写映画『ムーラン』のあらすじ
国家の命運をかけた戦いを前に、すべての家族から男性を一人、兵士として差しだす命令が下る。ファ家のひとり娘、ムーランは、家族で唯一の男性である病気の父親を守るため、男性と偽って戦地へ赴く。ファ家の守り神で、ちょっと風変わりな“不死鳥”に見守られながら、やがてムーランは戦士としての才能を開花させていくが…。
となっております。
わかります? 不死鳥ですよ。つまりムーシューがいない。
なんて改変してくれたんだよって感じですが、実写版は『ダンボ』の時もティモシーがただのオマケになってたり、『アラジン』のイアーゴがただのオウムになってたり、人気なマスコットキャラを亡き者にしちゃうのでいつものこと。
クリケットに至ってはなぜか兵士の一人として擬人化されて混ざってるしね。
この調子じゃ実写版『ピノキオ』にはジミニー出てこないんじゃないんでしょうか。
実写映画『ムーラン』の登場人物・キャスト
エディ・マーフィのマシンガントークが冴えるムーシューだけでなく、多くの登場人物が改変されています。
アニメ版が中国で不人気だったとかなので、実写版はアニメ版と比べてかなり改変しちまったのかと。原作は中国伝記ですからね。
ムーラン(リウ・イーフェイ)
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アニメ版と同じく男のふりして戦に参加するんだけど、アニメ版とは違い訓練で鍛えられたんじゃなくて幼少時代から自主的に鍛えてて強い。
なのでそもそもムーランの行動理念が違うとこがポイントな気がします。
アニメ版では父親を救いたいだけだったのに対して、実写版では「変わり者でもいいんだよ」っていう現代的なテーマになってます。ポリコレくどし。
男としての偽名もピンからファ・ジュンになってるよね。
そういや髪をカットするシーンないんだけど、あれって髪を下したとき毛先だけふわふわクルクルにしたいがためなんだろうか。
演じるリウ・イーフェイは本作でも共演したジェット・リーとジャッキー・チェンのダブル主演『ドラゴン・キングダム』のヒロイン役なんかで知られています。
シェンニャン(コン・リー)
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アニメ版には登場しない新キャラの悪役。
アニメではシャン・ユーというフン族の頭目がディズニーヴィランでしたが、そいつの連れてたハヤブサが魔女だったって設定なのかと。
そもそもアニメ版の方には魔女という概念がなかったので拡張されてます。
魔女たちが幸せに暮らせる地を手に入れるために、国を狙うボーリー・カーンと手を組んでいます。主人公も敵も女で男の中で苦労してます感出してます。
コン・リーは知ってる方も多いかと思いますが、『マイアミ・バイス』や『ハンニバル・ライジング』なんかに出演している女優さん。
タン司令官(ドニー・イェン)
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ムーランが配属された隊の司令官なので、 アニメ版におけるリー・シャンなんですが、名前も改変されてるしリー・シャンみたいに若くないしムーランと恋にも落ちない。
みんな大好きドニー・イェンなんだけど、彼のアクションはほどほど。
『イップマン』シリーズはもちろん、『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』など、アジア人も登場させなきゃ勢にも信頼の厚い俳優です。
ホンフイ(ヨソン・アン)
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アニメ版にはいなかったキャラ。原作にはいるらしい。アニメ版では省略する意味もあってか司令官が相手役だったけど、実写版ではこのホンフイが相手役。
アニメ版の隊長リー・シャンをホンフイとタン司令官に分裂させた感じです。
たしかに隊長がカッコよくて恋に落ちるって設定は、ステレオタイプなプリンセス思考なので納得というか、そっちの方が正解かもですね。
インタビューによるとセクハラを意識したものらしいんだけど、上司と恋愛とかマジで無理な時代なんですね。会社員時代、後輩の女の子のアプローチフル無視しといてよかったわ。
ボーリー・カーン(ジェイソン・スコット・リー)
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アニメ版『ムーラン』におけるシャン・ユー。悪者でシェンニャンのボス的な存在。
予告編では登場シーンが著しく少なかったので、ハヤブサ女に速攻とってかわられるのかとさえ思ってましたが、ちゃんと最後まで登場してくれました。
司令官と同じくこっちも名前が変わってる。ちなみにアニメ版のカーンは馬の名前でしたw
皇帝(ジェット・リー)
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アニメ版『ムーラン』はラストでチョロチョロっと登場しただけの皇帝役にはジェット・リー。
カーンと対決するって言うからちょっと期待したんだけど、縛られて終了。申し訳程度に弓矢を掴むとかいう不要な演出。
こうやって考えると中国系のアクションスターってすでにジェット・リーからドニー・イェンに移り変わってるのかもですね。でもドニー・イェンもだいぶ年取ってるからなぁ。
実写映画『ムーラン』の感想
えーっと。正直感想書こうかどうかめっちゃ迷いました。というのも語れるものがそんなにないから。
衣装や映像はすごくリッチで美しいし、中国アクション映画のようにワイヤーアクション使いまくってて十分楽しめるんですが、それ以外になにもない。
なんていうか語りたいほどの奥行きがない。
例えば嫌いな映画でも嫌いな部分って延々と語れるし、好きな映画なら好きな部分めっちゃ語れるんだけど、それすらないです。
映画ブロガーが感想書く気が起きないってつまりそういうことよ。
アニメ版≠原作
感想を書き始める前に大前提として言っておきたいことなんですが、『ムーラン』は元々ディズニーアニメが原作ではなく、中国の伝説が元になっています。
なので冒頭から全然違うし、ムーシューも出てこないですがそれはそれで仕方ないことなのかもです。原作知らんけどな。
でも、これまでディズニーの実写化映画ってディズニーアニメが原作になってたんですよね。
『シンデレラ』も『アラジン』も『アリス・イン・ワンダーランド』も元は童話ですが、実写映画ではアニメ版を原作にしています。
アリスに関しては続編なので原作本の要素が強いですが。
ムーランのキャラクターが180度違う
まずムーランのキャラクターそのものが、それこそ180度ぐらいちがうんですよね…。
監督のニキ・カーロは強い女性が主人公のヒューマン映画を作っている監督なので、それに合わせてムーランというキャラクターを大きく改変したんだと思うんだけど。
アニメ版のムーランって別に戦いを好んでる訳じゃないんですよ。
ただ父親を守りたくて父の代わりに勝手に戦争に行ったんです。そこで男たちと一緒に鍛えられて、持ち前の賢さを発揮して国を救ったんですよね。
平和を求めてるキャラクターとはいえ、戦いをそもそも好んでる訳じゃないです。
でも実写版『ムーラン』は幼少時代から気を操ったり、修行を積んでるんですよね。そもそも子供時代から戦いを好んでる訳ですよ。
ウソがばれた時も自分から処刑を求めるし、正体がバレる経緯も兵士らしいものです。
現実の女の子たちにロールモデルを提供してるつもりなんだろうけど、アニメ版とは背負ってるものが全然違う。
父を思う優しさや家名のためが起点じゃなくて、それを利用して自分が戦に参加したいだけのようにしか思えない。
別に構わないんだけど、「女の子も自分の道を選べるんだよ」的なこの手のテーマの映画ってうんざりするぐらい量産されているのでまだダメ押しでこのテーマやるの?って感じなんですよね。
映画って結局は楽しめるかどうかってのが大事なので、もう毎度毎度同じようなことやられても飽きるだけなんだよなと。
良いとか悪いとかは別として、最近のディズニーのテーマってマジでほぼこれなのでいい加減クドいです。
主演女優がムリ
そんで主演のリウ・イーフェイって人が正直けっこう大根なんですよね。映画ブロガー自称してる割にあまり演技とか気にしないタイプなんですが、ちょっとヒドいなと。
主演なのに一番印象薄い。
やっぱりチョイ役でもジェット・リースゲーってなりますし、ドニー・イェンかっけーってなりますし、ハリウッドの経歴も豊富なコン・リー美しいぃーってなります。
でも肝心のムーラン役がめっちゃ可愛いんだけど残念で。元々薄味の顔なので誇張しない演技だと余計に大根っぽく感じるのかもしれませんが、とりあえず見てて嫌になるぐらいでした。
他のメインキャラはみんなハリウッドらしい誇張演技だってのもあるんだろうけど。
逆にホンフイ役のヨソン・アンやカーン役ジェイソン・スコット・リーなんかの脇役の方が良く見えます。ワイルドなおっさん最高です。
アニメ版のムーシューが恋しい
めちゃめちゃエディ・マーフィなムーシューが実写版ではカットされてまして、なぜか不死鳥になっています。
『マレフィセント』でも不死鳥ネタやってたんだけど、実写版ディズニーはドラゴンを不死鳥に変えたい理由でもあるんですかね。
ご存知の通り龍って中国では神聖なものですし、いわゆる神様です。アニメ版でもムーシューは守護神です。
それをわざわざ不死鳥に返る意味が分かりません。
というか不死鳥じゃなくて鳳凰だよね?
中国の龍をドラゴンというのと同じく、鳳凰をフェニックスと呼んでるのかもしれないんだろうけど、中国においては別物だろうし、混同するのってどうなんよ?
『ムーラン』のインタビューによると、龍は男性の象徴でフェニックスは女性の象徴なんだとか。
これって多分、皇帝のシンボルが龍で皇后のシンボルが鳳凰ってところから来てるんだろうけど、龍が男性の象徴ってことはないと思うんですよね…。
中国文化については知らないけど、日本でも中国でも装飾品に鳳凰が使われることは多いですし、同様に龍もそうですよね。
大体女性の象徴ならムーランパパを守護してるのも変だろうと。
ちなみに鳳がオスで凰がメスだから鳳凰って言うぐらいなので、オスメスはあります。オスでもメスでも女性の象徴です()
多分監督がアニメ版『ムーラン』嫌いなんだと思うよ
正直、監督がアニメ版『ムーラン』嫌いなんじゃねーのと思いました。
アニメ版から色々改変されてるのは仕方ないと思うんですよね。ミュージカルコメディをアクションスペクタクルにしてるので、ムーシューみたいなお喋りキャラは出せないし、ミュージカルにもできなかったんでしょう。
でもディズニーアニメにおいて音楽ってめっちゃ重要じゃないですか。ディズニー好きは大体みんな見たことあるディズニーアニメの曲歌えるでしょ?それをカットするなら相当気を使わなきゃだめだと思うんですよ。
せめてサントラにインストだけでも使われてんのかと思ったらそれすらないんですよね。アニメ版の「闘志を燃やせ」とかめっちゃ印象的で、ムーラン見たことある人なら絶対覚えてると思うんですよ。
ちょっと使ってるっぽいシーンもあった気がするけど、戦闘シーンこのインストじゃなんでダメだったの?
ディズニーアニメから容赦なく音楽がカットできる人は、アニメ版好きじゃない人だとしか思えませんね。
というか何故この監督ニキ・カーロをチョイスしたのかがそもそもの謎。
ニュージーランド出身でアジア系でもない。中国に関して特別詳しいわけでもないです。
実際に予告編が解禁された時、造詣が史実と違うとして中国圏からバッシング受けて再撮影してます。
本作は明らかに中国をターゲットにしてるはずなのに、なぜ中国文化との相違性も取れない人間が監督してるのかわかりません。
最後に
いかがだったでしょうか。
他にもハヤブサ魔女チョロすぎないかとか、色々思う所はあったんですが、これ以上語る余力がないので挫折。
ネタバレありの感想記事なので、まだ観ていない人はいないと思いますが、もしまだ実写版『ムーラン』観ていないならぶっちゃけスルーでも良いと思います。12月にはプレミア アクセスなしで視聴可能になるとのことなので。
1度料金を払うと何度でも観れる訳ですが、多分そんなにリピートしませんね…。リピしても4、5回がよいとこかと。
うーん。結構期待してたんだけどなぁ…。
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