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どうも、起き抜けに吐き気がしてヤバいと感じた映画系ブロガー(@dyoblog_)のでょおです。
私お酒飲まないから寝起きに吐いちゃうとか、よほどのお疲れでございます。
さてさて先日お伝えした通りディズニープラスが日本にもようやく上陸しまして楽しんでる真っ最中でございます。
んでもって今日見たディズニープラスオリジナル映画はこちら。
ディズニープラスオリジナル『トーゴー』
実話を基にした犬ぞりの話でして、奇跡のモンキーフェイスウィレム・デフォーが主演でございます。ロン・パールマンがゴリラ系ならウィレム・デフォーはニホンザル系だと思うのよ。
言うまでもないけどこの映画はディズニープラスでしか見れないです。
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で、肝心の感想なんですが、そもそも私自身が動物系映画にめっぽう耐性がないってのがアレなんですがガッツリ泣きましたね。
年々涙腺って弱まってくるんだね。
この記事は映画『トーゴー』のネタバレを含んでいます。未視聴の方はご注意ください
映画『トーゴー』の概要と評価
- 監督:エリクソン・コア
- 原題:Togo
- 製作:2019年 アメリカ
8.0
91
96
今日の段階でのIMDbとRotten Tomatoesの評価は異例の高評価。評論家の評価も、観客の評価もとても高いものになっています。
個人的にはなんで100点じゃないねんってぐらいなので、高評価には大いに納得。
監督を務めたエリクソン・コアはリメイク版『ハート・ブルー』こと『X-ミッション』の監督。日本でさえも『ポイントブレイク』の名前のイメージが強い気がするけど…。
他には1作目『ワイルド・スピード』の撮影などを担当していたこともあり、本作のような感動もの映画とはちょっと作風が違うような気がしなくもないですね。
映画『トーゴー』のあらすじ
1925年冬、危険に満ちたアラスカのツンドラを舞台に胸踊る冒険が繰り広げられ、ひとりの男レナード・セッパラと犬ぞりのリーダー犬トーゴーの強さと勇気、そして決意が試される。アラスカの町ノームを恐ろしい伝染病が襲った。治療薬があるのは1000キロも彼方だ。町は犬ぞりの名手レナード・セッパラ(ウィレム・デフォー)に血清を運ぶよう期待を寄せる。セッパラの頼みの綱はそり犬のリーダー、トーゴー。小柄で地味な、年老いたシベリアンハスキーだ。
出典:公式サイト
さすがディズニー様様、分かりやすいあらすじ。
アラスカにある小さな町ノームにジフテリアが大流行してしまい、治療薬が必要になります。
当初は飛行機などの輸送を予定していたものの嵐が強すぎて、犬ぞりの名手セッパラとその相棒トーゴーが犬ぞりをつかって治療薬を取りに行くことに。
ところがセッパラが出発した後に予定が変更され、リレー形式で治療薬を運ぶことに。ですが実際はセッパラたちのチームが圧倒的な距離を走ることになっており、彼らは果たして生きて戻ることができるのか。って感じの話になってます。
映画『トーゴー』の登場人物とキャスト
- ウィレム・デフォー
- ジュリアンヌ・ニコルソン
- クリストファー・ハイアーダール
キャスティングに関してはウィレム・デフォー一強です。
そもそも予算的に微妙なのか、登場シーンの多くはレナード・セッパラとその妻コンスタンス、そしてワンコのトーゴーがメイン。
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レナード・セッパラは映画の中の情報とほとんど同じ、実在のマッシャー(犬ぞりの人)です。
映画の中で描かれたようにかつてトーゴーと一緒にレースで勝利した経験があり、この経験からジフテリアの治療薬の運搬に抜擢されたのは事実のようです。
演じるキャストは特に説明する必要ないであろうウィレム・デフォー。
ウィレム・デフォーみたいな個性派が主演なんてするんだね、とか思ってたけど、最近ゴッホ役を『永遠の門 ゴッホの見た未来』でやってたよね。
やっぱり悪人面だから、そろそろ極悪なウィレム・デフォーが見たい。
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妻のコンスタンスは夫のレナードと違い、最初からトーゴーを認めてたというかトーゴーを好いてました。
特に強い印象があった訳じゃないけど、過酷な状況に置かれるトーゴーと夫を心配する力強い女性として、しっかりと脇を固めてる印象でしたね。
演じるのはジュリアンヌ・ニコルソン。
『アイ,トーニャ 史上最大のスキャンダル』のコーチ役や『ブラック・スキャンダル』に出演しております。
映画『トーゴー』の感想
最初に言った通りすごくよかったです。
年とったからなのか動物が出てくる映画に弱くて、ボロボロ泣いてしまいました。恥ずかしながら割と涙腺ゆるめなんですが、これぐらい泣いたことってあんまないです。
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犬嫌いが泣きました
そもそも私は犬が嫌いなんですよ。
これ言うと結構バッシング喰らうんですが、本当に嫌いです。800%猫派です。なんなら私の半分は猫で出来てると言ってもいいぐらい猫人間です。
でもね。『トーゴー』見てめっちゃ泣いちゃってるんですよ。
普段は犬の忠誠心が苦手とか、飼い主大好きなのウザいとか、動きがせわしないの苦手とか、もう散々言い放題言っちゃってる。
でも本作見て全く逆のこと思ってました。
トーゴーの忠誠心の健気さすっごい良いし、捨てても捨てても帰って来る懐きっぷり可愛いとか、普段の私からは想像もできないような感情がふつふつと沸き上がりまして、トーゴー大好きになってましたねw
なぜディズニープラスは『トーゴー』を推さねーのか
いやね、ホントに『トーゴー』は良かったんですよ。
とても感動的な映画ですし、ディズニーとしてはこういう映画久しぶりだと思うんですよ。
なんていうか最近のディズニーって『スター・ウォーズ』とかマーベルとかアニメや、その実写版とかばっかりやってるんですよね。
でもちょっと前ってこんな配給会社じゃなかったんですよ。
例えば『ナショナル・トレジャー』とかもディズニーだったし、なんなら同じ犬ネタの『南極物語』とかも配給してたんですよね。
個人的にはこの頃の多様なディズニー映画が好きで、今のように人気コンテンツに完全におんぶにだっこな流れはあまり好きじゃないです。
そんな中の『トーゴー』って割とこういう映画久しぶりやといった感じで結構嬉しいのよ。
今でこそ「ディズニー=ファンタジー」みたいなとこあるけど、実際ディズニーってこういう感じだったじゃん!
人と犬の友情を描いて心を打つような昔ながらのハリウッド映画って感じなのがすごく"らしい"んですよ。
ところが日本に上陸したディズニープラスは『トーゴー』を全く推さない。『わんわん物語』推すのはまだわかる。でも『トイ・ストーリー4』や『アナと雪の女王2』を推すのは変だろと。
だってディズニーデラックスの時に有料配信してたやつでしょ?
最近のディズニーってホントに子供向けとか子供の心を持った大人向けのイメージが強すぎて、『トーゴー』のようなこの手のシリアスな映画を推すことすら違和感ある感じになって来てる。
だから『トーゴー』はあんまりプッシュされてないのかなと、ちょっぴり悲しくなりましたね。
これマジで主役級に宣伝しても良いレベルの映画だと思う。
全くもって子供向けじゃないのは注意
『トーゴー』は他のディズニープラスオリジナルと違い、全然子供向けの映画じゃないです。
ディズニープラスを楽しんだ子供たちが寝静まったころ、ワイン片手に両親が楽しむような映画です。(私でょおは酒飲まないけど)
ワンコと人間の友情を描いた作品で子供も取っつきやすそうな雰囲気がありますが、子供が見るのにはおすすめしませんね。
回想シーンと現在のタイムラインが交互に描かれるも、割と不親切なところがあるので子供には難しいかな。
大体12年程度じゃ大人の人間はあまり老けたりしないもんね。
ウィレム・デフォーが今、若デフォーなのか老デフォーなのか見てもイマイチわかんないのでちょっとこんがらがる可能性はあるかと。
トーゴーを演じた犬ディーゼルはトーゴーの子孫
ちなみに余談ですが本作で主にトーゴー役を演じたワンちゃんのディーゼルくん(ちゃん?)はトーゴーのマジ子孫なんだとか。
ディーゼル以外にもスタントダブルが何匹かいたようですが。
映画のラストに合った通り、セッパラシベリアンと呼ばれる犬は本作の主人公レナード・セッパラによって開発された犬種です。
シベリアンハスキーと同じ祖先を持つセッパラシベリアンは、トーゴーから開発された品種でソリを引くための犬として開発されました。
ちなみにバルトが主人公の映画がある
映画『トーゴー』では本当はトーゴーが活躍したのにバルトの方が人気があるみたいなこと言ってたけど、実際にリレーのアンカーを務めたバルトを描いた映画『バルト』ってのがある。フォックス可哀想w
スピルバーグ製作総指揮のアニメ映画でケヴィン・ベーコンが声を当ててました。
こちらはご想像通り、『トーゴー』以上に圧倒的な脚色がたくさんある映画でして、完全にバルトを英雄として描いてる映画です。
バルトが元々野良犬だったとか、オオカミとの合いの子だったとか完全なフィクション要素も結構強めです。
まあアニメなのでお察しの通り子供向けなので仕方ないっちゃ仕方ない。さらには完全フィクションの続編なんかもあったらしいので。
こういう偽物の英雄を作り上げると逆に子供に悪影響だと思うからやめた方がいいと思うんだけど。
【解説】映画『トーゴー』はどこまでが実話でどこからが脚色なのか
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と、ここまで感想を語ってきましたが、気になるのは映画『トーゴー』がどれくらい史実に基づいているのかってことですよね。
ハイ、調べてきました。
結論から言うと映画『トーゴー』で起きた出来事はほぼ全て事実だったと伝えられているようです。
もちろん"伝えられている"なので本人が話盛りまくってたとかだと誰にも判断できないからゴメンねw
他の犬よりも小さく病気があったのは事実
セッパラがトーゴーをそり犬に使わなかった理由は他の犬よりも小柄で病気だったって描写がありましたが、あれについては事実だそうです。
本物のトーゴーも小柄で病弱だったため、ペット用にとよそへやったそうです。
また映画で描かれた旅の時、トーゴーは実際に寿命に近い12歳だったらしい。
トーゴーの名前の由来は東郷平八郎なのは実話
劇中でトーゴーの名前を海軍の大将から取るってシーンがありましたが、あれもどうやら事実のよう。
名前の元になったのは幕末時代の海軍軍人、東郷平八郎です。
アドミラル・トーゴーなどと呼ばれ、世界的にも有名だった東郷平八郎から名前を取ったみたい。
バルトよりもトーゴーが活躍したのは実話
映画で描かれたようにトーゴーとセッパラは血清リレーの中で一番過酷なコースを走り、他の犬よりも長距離である261マイルを走ったそうです。
ちなみに最終アンカーで良いとこどりしたバルトは55マイルを完走。トーゴー達の1/4程度ということになります。全コースが1100km=683.5マイルなのでトーゴーたちは1/3ほど走破してることになりますね。
映画のラストの解説に合った通り、ニューヨークのセントラルパークにはバルトの石像があります。
なんだかバルトとマッシャーのガンナーがとんでもない悪者みたいに聞こえますが、彼らが走った55マイルってkmにすると88.5kmもあるからね。
山手線2.5周分ぐらい走ってるんだからすごいのは間違いないんだけど。
トーゴーが窓ガラスを割って逃げたのは実話
トーゴーが他の犬よりも小さく病弱でオマケにいたずらばかりするため、ペットとして他の家に引き取られたそうです。
数週間は新しい家で過ごしていたようですが、映画で描かれたようにガラスを飛び越えセッパラの家へ戻ってきました。
そして映画同様にそれがきっかけとなりセッパラがトーゴーを可愛がるようになったのも事実のようです。
湖の氷が割れたシーンは半分実話
映画のハイライトとして、湖を渡るセッパラチームが氷の上に取り残されるシーンがありました。
ボストンサンデーポストに語ったセッパラの話によると、アレに関してはあのリレー中に行われたものではない脚色のようです。ただしあの状況をセッパラはそれ以前に体験していたとのこと。
別の時に同じことがあったわけなので半分本当で半分ウソってことになりますね。
トーゴーが余生をセッパラと過ごしたのは脚色
物語のラスト、セッパラとトーゴーは引退して短い余生を一緒に過ごすという感動的なオチでラストを迎えたわけですが、あのエンディングに関しては脚色だそう。
事実はセッパラがトーゴーをマッシャーのエリザベス・リッカーという女性に譲ったそうです。というのもその方がトーゴーにとって快適に過ごせたからだとか。
アラスカ州とメイン州を行き来する旅がトーゴーには負担になりすぎるため、アラスカへ連れて帰らずメイン州へ置き去りにせざる負えなかったそうです。
また実際のトーゴーは関節炎や失明など重度の病気を抱えていたため、最終的に安楽死させられたとのこと。
これらのトーゴーの実際の出来事については書籍『The Cruelest Miles: The Heroic Story Of Dogs And Men In A Race Against An Epidemic』に記述されているそうなので興味のある方はぜひ。
最後に
いかがだったでしょうか。
個人的にはもっと『トーゴー』をプッシュしてもいいのにと思うほど良作でした。ディズニープラスの目玉にしても良いぐらい。
やっぱり物足りない感はないとも言えないので、映画館ではなく配信で見るのにちょうどいい具合の映画だったと思います。
オリジナルコンテンツといえばやっぱりNetflixが最強って感じがあったけど、最近のNetflixは割とハズレ率高めなので今後はディズニープラスのオリジナル作品に期待したいところです。
とかいいつつも結局映画館で見る映画には敵わないんだけどね。
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