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ネタバレ感想【ダーク】シーズン3|ラストのオチ徹底解説「クソおもんない作品に成り下がる前に完結」

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ネタバレ感想【ダーク】シーズン3|ラストのオチ徹底解説「クソおもんない作品に成り下がる前に完結」

出典:ダーク | Netflix (ネットフリックス) 公式サイト

どうも意識低い系映画ブロガーのでょお(@dyoblog_)です。

こないだTwitterで「こういう自称意識高い系は…」みたいなこと言われたんだけど、何年も前から意識低い系を自称しております。

 

さてさてNetflixには面白いドラマシリーズものがたくさんあるんですが、中でも特にコアなファンが多いのが『ダーク』です。さてさていよいよこの『ダーク』が完結することになりました!

『ダーク』の作中において6月27日というのは大変重要な日付だというのはダークファンに言うまでもないと思いますが、そんな6月27日にシーズン3であるファイナルシーズンをリリースしてくれました。

私は勝手に6月27日に見なければならない使命感から一気見しましたよw

という訳で感想レビューになります。

 

感想評価を一言でまとめると「クソ作品に成り下がる前に、勢いのある時に有終の美を飾った」最終回でしたね。

 

この記事はNetflixオリジナルドラマ『ダーク』シーズン3のネタバレを含みます

 

 

Netflixドラマ『ダーク』シーズン3の概要と評価

  • 主演:ルイス・ホフマン、オリヴァー・マスッチ、ヨルディス・トリーベル
  • 原題:Dark
  • 製作:ドイツ (2017年-)

8.8

 

80

97

 

『ダーク』全体におけるIMDbの評価が10点満点中8.8点、Rotten Tomatoesの評論家の評価が80%、観客の評価が97%というスコアになっています。

今後さらに、レビューが加わると点数が上下しますが、滑り出しとしては流石の『ダーク』だといったところですね。

批評家の評価はちょっと下がったけど観客の評価は変わらずって感じですね。観客の多くは基本的に熱狂的なファンが多いと思われるので当然な気がします。

逆に評論家の評価がちょっと下がったのも納得。

 

ダークシーズン2は異例の100点満点!

ちなみに『ダーク』は前作のシーズン2ではRotten Tomatoesの評価が100%と異例のスコアを記録しました。

ダークシーズン2は異例の100点満点!

出典:Dark: Season 2 - Rotten Tomatoes

この記録はマジで異例です。

もっと有名なNetflixドラマ『13の理由』や『ストレンジャー・シングス』『ナルコス』のどれよりも高得点です。満点だから当たり前なんだけど。

個人的にはさすがに過大評価な気もしなくないですが、『ダーク』はシーズン1も90点以上とトンデモないハイスコアなのです。

 

Netflixドラマ『ダーク』シーズン3のあらすじ

2019年、洞窟から出たヨナスが目にしたのは、よく知っているようで何かが違うヴィンデンの町。そこでは、最近1人の少年が謎の失踪を遂げていた。

出典:ダーク | Netflix (ネットフリックス) 公式サイト

 

前シーズンでは終末の日を救うことに失敗したヨナスが別のマルタに出会い、そのマルタはどの時代からやって来たかという問いに、どこからやって来たか問うべきだと言ったところで終わりましたね。

シーズン2のラストからも想像できた通り、シーズン3ではとうとうパラレルワールドの章に突入した訳です。

 

マルタに救われたヨナスは平行世界の2019年11月4日

つまりミッケルが消えるはずだった日です。ところがミッケルはこの日マグヌスたちと森にいかなかったため、結果としてヨナスが存在しない世界となりました。

一方、シーズン2のラストでマグヌス、バルトシュ、フランツィスカを救った中年ヨナスはの1888年に9月21日に飛び、彼らと共にタンハウスの機械工場でスタックしてしまっています。

ミッケルを追ったカタリーナは1987年9月22日でミッケルの捜索を。

残された者たちは終末の日以降の世界を生きます。1980年代からやってきたクラウディアは癌と戦うレジーナの看病をしており、ペーターとエリザベートはシャルロッテとフランツィスカを探しています。

フランツィスカは1888年に、シャルロッテは1953年にいますね。

 

『ダーク』シーズン3の相関図というか家系図

ぶっちゃけ親戚関係が複雑すぎて理解できないので、相関図というか家系図作りました。家系図↓

『ダーク』シーズン3の相関図というか家系図

小さくて見えずらい場合はこちらに高解像度版があるのでご覧ください。この相関図を見れば分かりにくい部分もシッカリわかると思います。

相関図作るだけで数時間かかっちゃいましたよ…。

 

Netflixドラマ『ダーク』シーズン3の登場人物とキャスト

前回、シーズン1&シーズン2の感想を書いた時は、登場人物とキャストについて割愛しましたが今回は頑張ってご紹介。

なにがダルいって英語圏じゃないから名前の読みがそもそもわからんってことよ。

ヨナス・カーンヴァルト / アダム(ルイス・ホフマン / アンドレーアス・ピーチュマン)

ヨナス・カーンヴァルト / アダム(ルイス・ホフマン / アンドレーアス・ピーチュマン)

本作の主人公。

雨が降ってない時にレインコートのフードを被って、雨が降ってるとフードを脱いでる件について誰かツッコんで。

シーズン3ではエヴァの世界の若マルタに連れられてきます。苦しみの原因になる周期のはじまりを探そうと画策します。

 

ヨナス役ルイス・ホフマンは『ヒトラーの忘れもの』などに出演した演技派の若手俳優。

 

マルタ・ニールセン / エヴァ(リサ・ヴィカリ)

マルタ・ニールセン / エヴァ(リサ・ヴィカリ)

カタリーナとウルリッヒの娘。ヨナスと恋仲ですが、ヨナスは弟の息子に当たるので甥。

シーズン3の平行世界におけるマルタは、元の世界のヨナスのようなタイムトラベラーで平行世界にヨナスを連れてきました。ちな金髪だったのが黒髪になってヨナスのトレードマークのレインコートを着ています。

平行世界にヨナスはいないため彼女がタイムトラベラーとなり、周期を維持してきました。

マルタを演じるリサ・ヴィカリがヒロインの割にあまり可愛くない。好きな人ゴメンけど。

ヨナスがめっちゃイケメンなのにマルタが微妙なんよ。

 

顔に傷がある男

顔に傷がある男

子供、中年、老人の3世代一組で行動する顔に傷がある謎の男。名前は与えられなかったとのこと。

結論から言うと彼はアダムの世界のヨナスとエヴァの世界のマルタの子。

アグネスとの間にトロンテをもうけたことから周期がはじまっていくわけですね。

 

ハンナ・カーンヴァルト(エラ・リー / マヤ・ショーネ)

ハンナ・カーンヴァルト(エラ・リー / マヤ・ショーネ)

ヨナスの母。マッサージ師で子どもの頃からウルリッヒが好きだった。シーズン2では1954年の過去にウルリッヒを見捨ててきた後、エゴン(クラウディアの父)との間に娘シリヤをもうけます。

エヴァの平行世界ではウルリッヒと結ばれ、ウルリッヒの子と思われる子を妊娠していましたが誰が生まれたのかは明かされず。

ミハエル・カーンヴァルト(セバスティアン・ルドルフ)

ミハエル・カーンヴァルト(セバスティアン・ルドルフ)

ヨナスの父。彼が自殺したことからストーリーが始まりました。

本当は2019年に失踪したミッケルがイネスに育てられたその後の姿。シーズン3では特に出番なし。

イネス・カーンヴァルト(レナ・ウルゼンドフスキー / アネ・ラテ=ポレ / アンゲラ・ヴィンクラー)

イネス・カーンヴァルト(レナ・ウルゼンドフスキー / アネ・ラテ=ポレ / アンゲラ・ヴィンクラー)

ミハエルの母。本当は育て親。1986年にやって来たミッケルをミハエルとして育てるホクロの人。登場こそしたものの活躍なし。

ダニエル・カーンヴァルト(フロリアン・パンズナー)

ダニエル・カーンヴァルト(フロリアン・パンズナー)

イネスの父。クラウディアの父エゴンの上司。

シリヤ

シリヤ

過去に飛んだハンナがエゴンとの間にもうけた娘。彼女は過去に囚われたバルトシュの元に行き、彼との間にノアとアグネスを生みます。

マグヌス・ニールセン(モリッツ・ヤーン / ヴォルフラム・コッホ)

マグヌス・ニールセン(モリッツ・ヤーン / ヴォルフラム・コッホ)

カタリーナとウルリッヒの息子でマルタの兄。

シーズン2までの現代2019年頃はあまり活躍してない感じですが、1921年に中年の姿でヨナス(アダム)の部下になってた。

1888年にバルトシュやフランツィスカと共に中年ヨナスに連れられてきましたが、中年マグヌスは別っぽい。

シーズン3のエヴァの平行世界ではさらにヤンキー化。マルタと同じく金髪から黒髪仕様になってます。

ミッケル・ニールセン(ダーン・レナール・リーブレンツ)

ミッケル・ニールセン(ダーン・レナール・リーブレンツ)

カタリーナとウルリッヒの息子。末っ子。

2019年に失踪して1986年へ。その後は2019年までミハエルとして生きて自殺。

エヴァの平行世界では森にいかず留守番してたので、ヨナスが生まれることはありませんでした。

カタリーナ・ニールセン(ネーレ・トゥレプス / ヨルディス・トリーベル)

カタリーナ・ニールセン(ネーレ・トゥレプス / ヨルディス・トリーベル)

マルタたちの母。1980年代は意地悪な女の子で現代では学校の校長を務めてました。

ミッケルを追って1980年代に飛び、発見した老ウルリッヒを救おうとしたものの、自身の母親ヘレーナによって殺害されます。

ヘレーナ・アルバース

ヘレーナ・アルバース

精神病院に務めるカタリーナの母。ウルリッヒが入院してる病院です。

ヘレーナの母は敬虔なクリスチャンだったようですが、中絶を行う助産師?だったようです。

カタリーナを殴り殺してしまいますが、あの口ぶりだとカタリーナを生むより以前に子供を産まず中絶した過去があるようです。

ウルリッヒ・ニールセン(ルドルフ・ベーケルマン / オリヴァー・マスッチ / ヴィンフリート・グラツェダー)

ウルリッヒ・ニールセン(ルドルフ・ベーケルマン / オリヴァー・マスッチ / ヴィンフリート・グラツェダー)

マルタたちの父。80年代は不良でしたが現代では警察に。1986年には弟のマッツが失踪、2019年には息子ミッケルが失踪とトラウマなるわこんなん。

ミッケルの事件を追っていた結果、1953年に飛んで逮捕。その後1987年頃まで精神病院に。発見したカタリーナが救おうとしてくれたものの、彼女は約束の時間に現れず。(ヘレーナに殺されたため)

シーズン3の平行世界でも警察ですがハンナではなくシャルロッテと浮気してます。というかカタリーナと結婚しててハンナと浮気して、ハンナと結婚してまた浮気してんだからコイツマジでこりねーな。

マッツ・ニールセン(ヴァレンティン・オッペルマン)

マッツ・ニールセン(ヴァレンティン・オッペルマン)

ウルリッヒの弟。1986年に失踪し、2019年に遺体となって発見。平行世界でも同じく。

トロンテ・ニールセン(ジョシオ・マーロン / フェリックス・クラマー / ウォルター・クライ)

トロンテ・ニールセン(ジョシオ・マーロン / フェリックス・クラマー / ウォルター・クライ)

ウルリッヒの父でアグネスの息子。子どもの頃はヤーナではなくクラウディアと仲が良かった。

ヤーナの話によると1980年代もクラウディアと浮気していたとか。

これまでトロンテの父親がキーポイントになるのではとされてましたが、正解。

トロンテの父は名無しの男で全ての始まりとなる男でした。

ヤーナ・ニールセン(ライク・シンドラー / アン・レビンスキー / タチア・ザイプト)

ヤーナ・ニールセン(ライク・シンドラー / アン・レビンスキー / タチア・ザイプト)

ウルリッヒの母でトロンテの妻。

アグネス・ニールセン(ヘレナ・ピエスケ / アンチュ・トラウェ)

アグネス・ニールセン(ヘレナ・ピエスケ / アンチュ・トラウェ)

トロンテの母でウルリッヒの祖母。ノアの妹。クラウディアの母ドリスといい感じになる。

父親はバルトシュで母親はハンナの娘シリヤ。

老クラウディアの命令で活動していることもあったようだけど、ノアを撃ってアダムを救ったため現在はノア側。

ノア / ハンノ・タウバー(マックス・シンメルフェニッヒ / マルク・ヴァシュケ)

ノア / ハンノ・タウバー(マックス・シンメルフェニッヒ / マルク・ヴァシュケ)

バルトシュとシリヤの息子でアグネスの兄。

終末の日、バンカーで生き延びた後はエリザベートと結ばれヨナスと友人になります。ところがエリザベートとの間にもうけたシャルロッテが誘拐された原因がヨナスだと思い離脱。

長旅の末、アダムとなったヨナスの元に戻って来ます。あとはみんな知る通りヘルゲを操ったりするあのノアになる。

フランツィスカ・ドップラー(ジーナ・アリス・スティービッツ / カリーナ・ビーゼ)

フランツィスカ・ドップラー(ジーナ・アリス・スティービッツ / カリーナ・ビーゼ)

シャルロッテの娘。マグヌスの彼女。1921年ではマグヌスと一緒に中年の姿でアダム(ヨナス)に仕えてる。

シーズン3の平行世界ではエリザベートではなくフランツィスカがろうあ者に。

エリザベート・ドップラー(カルロッタ・フォン・ファルケンヘイン / サンドラ・ボークマン)

エリザベート・ドップラー(カルロッタ・フォン・ファルケンヘイン / サンドラ・ボークマン)

シャルロッテの娘。フランツィスカの妹。耳が聞こえず手話で会話する。シーズン3の平行世界では耳が聞こえる。

終末の日を生き延びた後、ノアと一緒になりシャルロッテを生みます。が、別の時間からやって来たエリザベートに奪われ、シャルロッテはタンハウスの元へ。

シャルロッテ・ドップラー(ステファニー・アマレル / カロリーヌ・アイヒホルン)

シャルロッテ・ドップラー(ステファニー・アマレル / カロリーヌ・アイヒホルン)

フランツィスカとエリザベートの母。警察官でウルリッヒの同僚。育ての父はH.G.タンハウス。本当はノアとエリザベートの娘。

自分の娘が自分の母親とかヤバいよね。脚本家イカれてる。

シーズン3の平行世界ではウルリッヒの浮気相手。

ペーター・ドップラー(シュテファン・カンプヴィルト)

ペーター・ドップラー(シュテファン・カンプヴィルト)

フランツィスカとエリザベートの父。父親はヘルゲで母親が死んだことで街にやって来た模様。

ヨナスの精神科医でしたが平行世界では神父になっています。

ヘルゲ・ドップラー(トム・フィリップ / ペーター・シュナイダー / ヘルマン・バイアー)

ヘルゲ・ドップラー(トム・フィリップ / ペーター・シュナイダー / ヘルマン・バイアー)

ペーターの父。序盤はずっとノアの手先で誘拐の実行犯だった。

2019年からやって来たウルリッヒが1953年の子供時代のヘルゲを殴り倒したことで顔面に傷を負ってる。

シーズン3の平行世界では中年の頃にウルリッヒから暴行を受け、その傷が目まで及んでる。

グレタ・ドップラー(コルデリア・ヴィーゲ)

グレタ・ドップラー(コルデリア・ヴィーゲ)

ヘルゲの母。夫と違って息子ヘルゲに厳しい。ベルントとの前に相手がいたようですが特になにもなかったね。

ベルント・ドップラー(アナトール・トーブマン / ミヒャエル・メンドル)

ベルント・ドップラー(アナトール・トーブマン / ミヒャエル・メンドル)

ヘルゲの父でグレタの夫。原発の初代所長。

最終話、元の世界から読み解くと彼がレジーナの父だったことがわかります。

バルトシュ・ティーデマン(ポール・ルクス)

バルトシュ・ティーデマン(ポール・ルクス)

ヨナスたちのヤンキー系な友人。マルタと付き合ってた。ノアに手を貸していた。

1888年に中年ヨナスと共に飛ばされた後、シリヤと出会いノアとアグネスが誕生します。

シーズン3の平行世界では大分おとなしめのキャラになってました。

レジーナ・ティーデマン(リディア・マクリデス / デボラ・カウフマン)

レジーナ・ティーデマン(リディア・マクリデス / デボラ・カウフマン)

バルトシュの母。田舎なのにバカでかい客足のないホテルを経営してる。80年代はウルリッヒたちにイジめられてた。

ガンが進行して療養中。エヴァの世界では2019年時点ですでに他界。

アレクサンダー・ティーデマン(ベラ・ガボール・レンツ / ペーター・ベネディクト)

アレクサンダー・ティーデマン(ベラ・ガボール・レンツ / ペーター・ベネディクト)

バルトシュの父でレジーナの夫。現在は原発の所長。1986年時からレジーナの恋人になり、彼女の母クラウディアの元で働いていた。

本当はボリスという名でアレクサンダーの身元を使いなりすましていた。

平行世界でも原発の所長ですが、妻のレジーナを失いヒゲを生やしてます。

クラウディア・ティーデマン(グウェンドリン・ゲーベル / ジュリカ・ジェンキンス / リサ・クロイツァー)

クラウディア・ティーデマン(グウェンドリン・ゲーベル / ジュリカ・ジェンキンス / リサ・クロイツァー)

レジーナの母でエゴンの娘。一応オッドアイ。

子どもの頃からトロンテと仲が良く、何らかの関係が継続していた模様。

1986年時の原発の所長でタイムトラベルを発見。元祖タイムトラベラーっぽい人で、ノアやアダムと対立する正義のお婆さんって感じの人。

娘のレジーナを救うためにすべてを犠牲にして戦うことにした。

彼女が何年にもわたって戦ってきたおかげで周期を終わらせる方法を発見した。結局クラウディアが一番すごい。

エゴン・ティーデマン(ゼバスティアン・フールク / クリスティアン・ペッツォルト)

エゴン・ティーデマン(ゼバスティアン・フールク / クリスティアン・ペッツォルト)

クラウディアの父。1953年頃から1986年頃まで警察を務めている。

1953年に大人のウルリッヒを逮捕したことから、1986年のウルリッヒに何となく違和感を覚えて目の敵にしていた。

過去に飛んできたハンナと浮気をした。

エゴンの命日を知ったクラウディアが救おうとするものの、それが引き金となって死亡してしまう。

ドリス・ティーデマン(ルイーゼ・ハイヤー)

ドリス・ティーデマン(ルイーゼ・ハイヤー)

エゴンの妻でクラウディアの母。アグネスとちょっと怪しい関係になるが、その後とくに何にもならず。

トーベン・ウェラー(レオポルド・ホルヌング)

トーベン・ウェラー(レオポルド・ホルヌング)

警察の一人。初回から目に包帯を巻いていた人。シーズン3の平行世界では目ではなく左腕がありません。

アダムの世界でもエヴァの世界でも元の世界でも、何が原因で負傷したのかは結局謎のまま。なんやってんなアレ!

クラウゼン(シルヴェスター・グロート)

クラウゼン(シルヴェスター・グロート)

シーズン2で登場した警察の新しい捜査官。ボリスではない本物のアレクサンダーの兄。シーズン3には登場せず。

演じるシルヴェスター・グロートは『ダーク』にしては珍しく有名な(?)俳優で『イングロリアス・バスターズ』や『コードネーム U.N.C.L.E.』にも出演していました。

H.G.タンハウス(アルント・クラビッター / クリスチャン・シュタイアー)

H.G.タンハウス(アルント・クラビッター / クリスチャン・シュタイアー)

時計屋で『時間の旅』の著者。タイムマシンの開発者。シャルロッテの育て親。祖父としてシャルロッテを育てたものの血縁関係はなし。

元の世界のタンハウスがすべてのはじまりだったことが発覚。

息子マレクと妻ソニヤの間に生まれた孫娘の名前がシャルロッテだったことから、シャルロッテ・ドップラーはシャルロッテと名付けられたっぽい。

 

Netflixドラマ『ダーク』シーズン3の感想 ※ネタバレ注意

ではここからはいよいよ感想になりますが、重大なネタバレを多数含んでいるので未視聴の方はご遠慮ください。

というか読んじゃうとマジでもったいないから。自分のためにも我慢するんやで。

あの6月27日にファイナルシーズンをリリース

まずはこの話から。

『ダーク』というドラマは2020年6月27日がいわば審判の日(それターミネーター)。

シーズン2では6月27日までの終末までの約1週間を描いたシーズンになっており、そのシーズン3が6月27日から配信するという粋な演出。

ちなみにシーズン2の配信日6月21日もたしかミハエルが自殺した日とかだったと思います。(うろ覚え)

 

粋な演出なのでSUGEEE!!となりそうですが、『ストレンジャー・シングス』なんかも、ドラマの世界と同じ日付にリリースしてましたね。

シーズン3はアメリカの独立記念日に合わせてた。←ダークにストシンでマウント取る人

 

クソおもんない作品に成り下がる前に完結

前回感想書いた時も言ったんだけど、『ダーク』って初期の頃と比べると圧倒的に風呂敷が広がりすぎてるんですよね。

元々はただ単に自殺した父親を救いたいだけの話で、舞台は小さな町だった。なのに途中から時間という絶対的な運命に立ち向かい、世界を救うために奔走する男とそれを取り巻く家族の物語みたいになっちゃったんですよね。

 

さらにシーズン3では過去や未来ではなく、異次元のパラレルワールドが舞台になってしまい、SF要素があまりに強くなっていきました。

もし今後シーズン5くらいまで作られるとしたら、もはや地球規模の話に発展させるしかなくなっちゃいますよねw

なのでベストなタイミングで完結したのはよかったかと。盛り下がって視聴者に飽きられる前に終わったので有終の美を飾れたって感じです。

 

風呂敷が広がりすぎ問題の代表作と言えばやはり『LOST』だと思うんですよね。

飛行機が墜落して無人島に遭難したと思ってたら、実は無人島じゃなくて、島には魔力があって、実は墜落したのは神様と悪魔の戦いに巻き込まれて、最終的に神様の跡を継ぐことになった。

みたいな超展開になっていったのは皆さん未だに覚えてるかと。

 

ドラマと言うのは映画以上に視聴者を飽きさせないことが大切なので、仮に『ダーク』がロングスパンで継続してたら、『LOST』みたいになったかもですね。

というか今でも割とそれっぽいところあるんだけど。とにかく完結してよかったです。

 

マルチユニバース×パラレルワールドでさらに難解に

ネタバレ感想【ダーク】シーズン3|ラストのオチ徹底解説「クソおもんない作品に成り下がる前に完結」

これなんだよね。

序盤ではいわゆるマルチユニバースが採用されているんですが、後半にかけてパラレルワールドも絡んでくるというか。いやそもそも類義語だし広義で言うと同じ意味なんだけど、『ダーク』においては別の考え方が採用されてる。

 

まずはマルチユニバースについて。

多元宇宙論とも呼ばれるマルチユニバースはよく似た複数の世界のことです。そこには全く同じ人間がいるのに少しずつ違います。

シーズン1から私たちが見てきたアダムが支配する世界、アダムつまりヨナスが存在せずエヴァが支配する世界、そして分割される前の元の世界。

これら3つが『ダーク』のマルチユニバースです。

 

そして改変した別の未来がパラレルワールドです。

シーズン1から私たちが見てきたヨナスは、エヴァの世界でマルタによって殺されました。でもヨナスは死んでなかったですよね?

過去を改変したことによって、改変した地点から誕生した新しい未来のヨナスが存在するからです。

 

3つの世界、そして複数の未来があることで『ダーク』シーズン3はさらに複雑な話になりました。

元々『ダーク』は三部作構成やトリケトラというものにこだわって作ってきたので、3シーズンで終わるのはわかる。

でもマルチユニバースとパラレルワールドの世界を同時にやっちゃうとめっちゃ複雑になって訳わかんなくなるよね。

 

「難解にしとけばお前ら喜ぶだろ?」って製作者の声が聞こえる

『ダーク』はとにかく難解で面白いです。Twitterではノート取りながら見てたって人もめっちゃいました。私もメモとってた。

でも映画やドラマって難解ならいいってことじゃないんですよ。

ノート取りながら見ないといけないってことはそもそも難解ドラマとして失敗してる。

 

これまでの数ある傑作は難解でも難解だと思わせない演出があります。あれこれ深く考えなくても作品側が答えを見せてくれるんですよね。

だから「あそこはこういう意味だったのか!」と伏線が繋がってスッキリするわけですよ。

『ダーク』は複雑すぎて伏線が繋がってることに気付きづらいからスッキリしない。

そもそも複雑にすればいいんでしょ?って感じがありすぎ。「あれもこれも実は伏線だったのか」って人もいたんだけど、私的には「あれもこれも伏線ってことにしたのか」って感じでした。

『バック・トゥ・ザ・フューチャー』が元々1作しか予定されてなくて、2作目以降は1作目の出来事をあとから伏線にしたのと同じ感じな気がします。

 

そんでもって難解すぎる上に、難解以外なにも残らない。

 

難解なドラマや映画って私も大好きなんですが、難解だから好きなんじゃないんですよね。

それに至るまでの人間模様や登場人物の感情を掘り下げるから面白いんですよ。たとえば分かりやすいので例えると『インセプション』とかもソレ。

ラストのシーンで駒は止まったのかどうかの議論は度々白熱するけど、大事なのは駒を見届けなかったこと。彼にとっては現実でも夢でもどっちでもいい、と思ったことこそが重要で面白いわけです。

 

『ダーク』でも感動的な演出や全てはヨナスとマルタの愛が原因で周期を繰り返していたという設定こそあるものの、その部分がクローズアップされきれてないのでイマイチ盛り上がらない。

「ダークってLOSTっぽいところある」って上述しましたが、人間模様の描き方は完全に『LOST』に軍配が上がりますね。

 

複雑なストーリーをあまりに単純なオチで締めくくった

これまでさんざん複雑に複雑を重ねて作ってきたドラマなのに、ラストがあまりに単純なので、ホンマにそれでええんかって感じはありました。

タンハウスの「人は大海の一滴しか知らない」という言葉の通り、これまでの出来事はたったほんの一部でしかないです。

だからといってもこのラストはこれまでのもの全部ムダじゃんって感じが拭えないですよね。ムダは言い過ぎだけど遠回り。

 

歴史を改変してタイムトラベルとマルチバースになる原因そのもの(タンハウス息子一家の事故)を取り除いたというのが、ラストのオチなわけですよ。

つまりこれまで複雑に作りこまれた人間関係や設定はラストのオチになにも影響しないってことなんですよね。

さんざん複雑で難解なストーリー展開をしてた『ダーク』にしては、あまりに単純な終わり方でちょっと拍子抜けしましたw

 

感動的で美しい終焉は仏教的な思想を感じる

ネタバレ感想【ダーク】シーズン3|ラストのオチ徹底解説「クソおもんない作品に成り下がる前に完結」

ラストで拍子抜けしたとはいえ、個人的にこのラストはすごく好きだったりします。

このブログでもSNSでも誰にも言ったことないんですが、でょおは実は結構熱心な仏教徒でして。このラストは仏教的な思想を感じてすごく好きでした。

 

仏教的にはこの世界、人生は苦から出来ていると言われています。なので生きることは苦で、私たちは何度も生まれ変わり永遠に終わらない苦のサイクルの中にいます。

この時点でちょっと『ダーク』っぽいでしょ?

『ダーク』でも永遠に終わらない周期の中、サイクルの中にいる者たちは苦しみ続けてきました。

そしてこのサイクルから抜け出すことこそが仏教の目的で、このサイクルの外が天国です。仏教の天国(専門用語で浄土)はキリスト教的なものと違い、いわば「何でもあるけど何にもない世界」です。

私たちは人を愛するがために傷つくので、仏教の天国には愛や欲望といった執着がありません。だから傷つくことなく苦しむこともない。

 

『ダーク』のラスト、元の世界でデジャヴを感じたハンナが「世界が終わってすべてから解放された感じ」って言っていたことがまさにそれを表現しているような気がします。

私たちがこれまで見てきたアダムの世界もエヴァの世界も消えてなくなりました。でもそれは彼らがすべての苦しみから解放されたって意味でもあります。

 

『ダーク』のこのラストは仏教的なものを連想させ、美しく感動的なラストでした。

ハンナの言葉を借りれば、欲望もしがらみのない限りない闇(ダーク)こそが、最良の終焉だったわけです。

 

ラストのオチ解説

個人的にはいい感じの感想書けたので、これで記事を締めくくりたいんですが、『ダーク』シーズン3は中でも難解なので何回も見ないとわからない、という話もあったのであえて解説します。

 

【解説】アダムとエヴァの目的って何だったの?

アダムは周期を終わらせること、エヴァは周期を維持すること。

ただし二人とも目的は愛のためです。お互いや愛する人のために彼らは苦しみの原因を取り除こうとしたり、苦しみを繰り返してでも生かそうとしたわけです。

 

【解説】ヨナスとマルタはどうやって世界を救ったのか

元の世界から分割して誕生した、アダムの世界とエヴァの世界の二つの誕生を過去改変によって阻止したから。

 

シーズン1とシーズン2で私たち視聴者が見てきた世界はアダムの世界です。ヨナスが時の旅で傷つきアダムとなった世界。

もう一つはヨナスが誕生せず、マルタがタイムトラベラーとなりエヴァとなったエヴァの世界です。

 

これらは元々存在していた世界ではありません。

息子一家を失って傷ついたタンハウス。彼が作った装置が原因で誕生した世界です。

ヨナスとマルタはタンハウスの息子たちが死ぬのを阻止したことで、世界の分割を阻止します。これによって永遠に繰り返される周期を終わらせることに成功しました。

 

【解説】 元の世界の食卓にはなぜ彼らしかいなかったのか

【解説】 元の世界の食卓にはなぜ彼らしかいなかったのか

ラストのシーンに登場するキャラクターたちはいつものメンツより足りないですよね。まとめるとこんな感じ。

  • ハンナ
  • カタリーナ
  • レジーナ
  • ペーター
  • ウェラー
  • バーナデッテ

 

覚えてない人もいるかもしれませんが、バーナデッテはペーターが常連だったトレーラーハウスの娼婦です。ウェラーとは兄妹。

なじみ深いウルリッヒやシャルロッテがいません。

 

この世界にはタイムトラベルが存在しないからです。タイムトラベルが存在しないから、ヨナスとマルタの子やタイムトラベルが原因となって誕生した人物はいない

 

ヨナスとマルタの名無しの子がいないので、アグネスとの間に生まれたトロンテが存在しない。トロンテが存在しないので息子のウルリッヒ、孫のマルタとマグヌスとミッケルがいない。

ハンナは過去に飛ぶことができないのでエゴンとの娘シリヤも誕生しない。バルトシュも過去に飛ぶことができないのでシリヤとの間に生まれたノアもアグネスも存在しない。

ノアが存在しないのでその娘であるシャルロッテも存在せず、シャルロッテの娘で母になるエリザベートもいない。

 

【解説】レジーナの父は結局誰だったのか

【解説】レジーナの父は結局誰だったのか

クラウディアがレジーナの殺害をトロンテに依頼した時、トロンテは「レジーナは自分の子だと思った」と言っていました。

トロンテとクラウディアは幼少時代から仲が良かったですし、浮気もしてたっぽいのでトロンテが父親だとほのめかされていました。

 

とはいえレジーナはトロンテの娘ではありません。トロンテは元の世界には存在しないので、トロンテが父ならレジーナはこの世界にいないから。

レジーナがこの世界にいなかったら母のクラウディアもこの計画を立てなかったかもしれません。

 

レジーナの家族写真に写っていた男はベルントです。つまりベルントとクラウディアの娘がレジーナだったのです。

ベルントはヘルゲの父です。ヘルゲとレジーナは腹違いの兄妹ってことになりますね。

 

【解説】元の世界のハンナの息子はヨナスなのか

【解説】元の世界のハンナの息子はヨナスなのか

ラストでハンナが息子の名前はヨナスが良いといってました。

もしかしたらハンナのお腹の子がヨナスなのかもというふくらみを持たせた終わり方をした訳ですが、私たちの知ってるヨナスが生まれることはないでしょう。

ヨナスはミハエルとハンナの息子ですし、ミハエルはこの世界には存在してません。

夢のない現実的な話をしてしまうと、ハンナが名付けるならそりゃヨナスにするでしょう。結婚する相手が違ったとしても子供の名前の第一候補って普通変わらんじゃん?

 

考察『ダーク』シーズン4はいつ来るのか?

あれだけしっかり完結しているとはいえ、ファンからするとシーズン4に続く?シーズン4はいつ?って思いたくなっちゃうのも分かる。

完結した作品でも人気があったら無理に話を広げるパターンもよくあるし。

 

結論から言うとNetflix『ダーク』はシーズン3で終了するハズです。シーズン4希望するのは欲張りやで。

というのも今シーズンがファイナルシーズンと言われてますし、なにより『ダーク』は連続ドラマだけどトリロジー、つまり3部作構成だと言われてきました。

とてもキレイに完結したので、儲け主義のハリウッドのように無理矢理続編作ったりはしないかと思います。個人的には安心。

あのラストは続きへの伏線ではなく余韻のための演出ですね。

  

最後に

いかがだったでしょうか。割と文句もたくさん書いちゃいましたが最高でしたよね。

良い作品を見た後はやっぱりたくさん語りたくなっちゃいますし、私もいつもより長文の感想を書いちゃいました。

良かったらあなたの感想も聞かせてくださいな。『ダーク』の熱狂的なファンのコメントをコメント欄でお待ちしてます!(もうちょっと下にあります)

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