出典:バンリューの兄弟 | Netflix (ネットフリックス) 公式サイト
どうもでょおです。
最近はNetflixオリジナル映画の感想が多いですね。ちなみに今週はもっと増える予定です…。なんか今週末は見るものめっちゃ多いんですよね。9月はあれだけ見るもんなかったのになー。
さて今日見た映画はこちら。
Netflixオリジナル映画『バンリューの兄弟』です。
ミーハーな私でょおにしては珍しくフランス映画です。普段ハリウッド大作みたいな映画の感想ばっか書いてるもんね。
『バンリューの兄弟』はフランスの郊外、いわばゲットーを舞台に3人の兄弟を描いた映画になっています。
この記事は映画『バンリューの兄弟』のネタバレを含んでいます。未視聴の方はご注意ください。
映画『バンリューの兄弟』のあらすじ
ギャング、学生、多感なティーンエイジャー。移民が多く貧困な郊外で生き抜く術を探し求める3兄弟に、人生は容赦なく厳しい試練を投げかける。
となっています。
バンリューは郊外とルビうってありましたが、本編を見る限りそれだけを意味するんじゃないのかなと。パリのような大都会の近くにあり、移民や貧困層の受け皿になっているゲットーのような街です。
その中で生きるギャングの長男デンバ、弁護士を目指す次男ソレイマン、ギャングの兄に憧れを抱く三男ヌムケを主人公とした映画です。
3人ともいい人なんだけどヤンチャ盛りの三男はギャングの長男に憧れてるけど、本当は次男のように堅実に生きる方がいいよなと、2人の間で揺れ動く感じです。
あとは母親。父はおらず母親は病気で次男のソレイマンが一家の面倒を見ているといった感じでしょうか。
…どうでもいいけどNetflixのタイトル画面の画像が『ムーンライト』をパクッてる気がする。
出典:バンリューの兄弟 | Netflix (ネットフリックス) 公式サイト
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映画『バンリューの兄弟』の感想
単館系ヒューマン映画なのにテーマがハッキリしてる
そもそも本作はNetflixオリジナル映画なので単館系映画というのは性格じゃないんですが。低予算映画とかミニシアターとかそういう映画って基本的に難解じゃないですか?
なんとなくテーマはわかるんだけど、結局何が言いたかったんだろうみたいな映画が多いと思うんですよ。特にフランス映画は。
でもこの映画『バンリューの兄弟』はその点が分かりやすいなと思います。
というのも紆余曲折はあるんですが、映画のフィナーレは次男ソレイマンの弁論大会なんです。
この弁論大会のテーマ「バンリューに住む者の全責任は政府にあるか」みたいな感じだったと思いますが、そのテーマが映画のテーマにもなってるんですよね。
弁論大会でソレイマンは政府に全責任はない、どのような環境に置かれても全ては自分で選択できる、その選択まで政府に責任はない。という主張でした。
この次男ソレイマンの主張が映画そのもののテーマになっているので、この手の映画にしてはすごくわかりやすくて頭悪い私でも理解して見ることができました。
とはいっても全編通して、その他にもたくさんのメッセージが込められているので、これら全てを理解することは日本でぬくぬく育った私には無理ですね。人種差別問題も絡んできますし。
日本人でも共感できる部分はあるはず
そもそもバンリューという劣悪な環境下にある生活と日本を比較するのはそもそもおかしいかもしれませんし、バンリューの兄弟たちに共感するための映画ではなく、バンリューに住む人々を理解するための映画というのが正しい見方なのかもしれません。
でもこのテーマって割りと日本でも通じる部分があって、日本人の中でも共感を得ることが出来る部分があるんじゃないかと思います。
私はスラム出身ではありませんが、日本にもスラムに等しい場所はありますよね。私は近所にそんなところがある地域で育ったので、親に「あそこには行っちゃダメ」とか「あそこでまた人が死んだよ」とか聞いて育ちました。
今現在、日本は恵まれてますが今後格差社会はどんどんと広がると言われてますし、他人事じゃなくなる日も遠くないのかもしれません。
私もソレイマンのように上と下に兄弟がいるんですが、上は墨だらけのキャバ嬢で下は暴走族でした。今は知りませんが昔はこんな兄弟がいる中で私は学科で一番勉強ができたんです。公立高校なので自慢にも何にもなりませんが、親が◯◯だからとか貧乏だからとか、そういうのって結局言い訳でしかないのかなと。
ちなみに私は珍しい名字なのでソレイマンみたいに警察に「お前◯◯(弟)の兄弟か」みたいに言われたことあります。
私はブラック企業に勤めてましたが、その中で技術力や経営に関して勉強して、今はフリーランスとして活動できています。ブラック企業に勤めてるからといって自分までブラックな人間になる必要はないですし、そこから学ぶことや抜け出すことも可能です。
ちょっと拡大解釈過ぎる気もしなくないですが『バンリューの兄弟』を見て私はそう思いました。
鬱オチ
こういう映画って大体こういうオチなので鬱って程でもないですが、やっぱりお兄ちゃん死んじゃったのね。弟を守るために奪った金を返しにいこうと相談したら、奪った金よりも多く吹っ掛けられた訳ですが、あそこで食い下がるか話し合いで解決すりゃよかったんだろうけど血の気の多いお兄ちゃんには無理でしたね。
殴った瞬間に絶対報復されるわと思ったよね。ここで辛いのはやっぱり末っ子のヌムケです。自分のせいでお兄ちゃんが死んだ訳で、お兄ちゃんがぶん殴ったこととか多分知らないから、きっと全部自分のせいだと思うんだろうなと。
これもソレイマンのいうところの選択なので仕方ないといえば仕方ないのかもしれません。
ちょっとわかんないんのはデンバを撃った二人がなぜ最後撃たれたのかってところ。あのボスっぽい人は話し合いの時も中立を取ったと言い続けていたので、平等にするために騒ぎを起こした二人両方共を殺したってことでいいんでしょうか。
二人の弟がデンバの敵討ちをする必要もないからなのかな。
最後に
個人的にデンバの友達のチャラい白人の絶妙なウザキャラが好きでした。日本はこんなに平和だけどフランスの郊外に行けばこんな世界があるのかと思うと、やっぱり怖いですよね。
私はパリに勉強に行ったことがありますが「地下鉄でひったくり→バレて胸倉のつかみ合い→ツバ吹っ掛け」みたいなところに出くわしました。私にもツバ飛び火して最悪だったわ。
パリでさえそれなりに治安が悪いのを思うと、郊外ってもっと怖いんだろうな…。
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