
マン・オブ・スティール(字幕版)
どうもでょおです。私の地元でも雪が降り始めてきたようでいよいよ冬が始まりました。冬に生まれて冬が大嫌いな私を母親は昔から「寒がりのパブロ」って呼びます。とにかく私はそれぐらい冬が嫌いなんです。
今日は母親との絆が印象深いアメコミヒーロー、スーパーマンの誕生物語である『マン・オブ・スティール』の感想記事になります。
DCエクステンデッドユニバースの始まりに当たる本作は2013年に公開されました。今から5年ほど前の映画になりますので本記事はネタバレありで感想を書きたいと思います。
『マン・オブ・スティール』あらすじ
引用するとこんな感じ。世界一有名なスーパーヒーロー「スーパーマン」はご存知の通りこれまでも何度か映画化されています。まずはクリストファー・リーヴが主演した『スーパーマン』(1978年)、そして現在ドラマ『Arrow』のスピンオフでスーパーヒーローアトムを演じるブランドン・ラウスが演じたリメイク版『スーパーマン リターンズ』(2006年)などがあります。
スーパーマンの誕生物語はオリジナルの『スーパーマン』でも描かれ、新たな解釈でリメイクした本作『マン・オブ・スティール』でも同じように描かれました。スーパーマンの誕生にクローズアップして多くのシーンがかつてより追加されましたが基本的なことは同じですね。
スーパーマンの敵といえばレックス・ルーサーですが本作ではそれに先駆けて『スーパーマンII』に登場したゾッド将軍が登場した当たりが全く新しい流れですね。
『マン・オブ・スティール』キャスト
主演のヘンリー・カヴィルがまだまだ知名度いまひとつの俳優だったものの、鳴り物入りで製作されたリブート作『マン・オブ・スティール』はとにかくキャストが超豪華でした。
ヒロインのロイス・レインにはすでにアカデミー賞に何度かノミネートされるほど実力が認知されていたエイミー・アダムス。
スーパーマンことクラーク・ケントの育ての父ジョナサン・ケントにはケヴィン・コスナー、その妻マーサ・ケントにダイアン・レイン。
そしてスーパーマンことカル=エルの実の父親にはラッセル・クロウ。それから忘れていけないのがゾッド将軍のマイケル・シャノン。とにかく演技力も一流の俳優が集められました。
『マン・オブ・スティール』公開当時のDC映画
スーパーマンがリメイクされた『マン・オブ・スティール』が公開された2013年はちょうどクリストファー・ノーランの『ダークナイト ライジング』が公開された翌年でした。
2作目『ダークナイト』がこれまでのスーパーヒーロー映画と一線を画する傑作とされ、その完結編である『ダークナイト ライジング』ではあまりに壮大なエンディングを迎えました。
マーベルシネマティックユニバースが初の『アベンジャーズ』を結成し、超エンタメ娯楽映画でヒットしている裏でDC映画はキャラクターの心理描写を深く描いたシリアスな作品を作っていたわけです。
テレビドラマではダークナイトに感化されたシリアスなトーンの『Arrow』が登場し、『マン・オブ・スティール』も同じようにダークナイトシリーズに続く形でシリアスなトーンで製作されました。
製作総指揮はダークナイトシリーズを監督したクリストファー・ノーランで監督は今後DCユニバースをけん引することになるザック・スナイダーでした。
当時のザック・スナイダーは『エンジェル・ウォーズ』などで多少手腕に疑問を持たれていましたが、ファンにとっては「あのウォッチメンを撮った監督」でした。『ウォッチメン』はダークナイトシリーズのようにシリアスでメランコリックな作品だったのでファンは大いに期待しました。
シリーズ1作目は上々だった
『マン・オブ・スティール』はシリーズ1作目としては上々でした。世界最強の男は実父の犠牲や育ての親の大きな犠牲を背負って地球の守護者になるべくしてなった、という伝説のはじまりをとても壮大に描きました。
ちょうどダークナイトシリーズの1作目『バットマン ビギンズ』のような映画でスーパーマンになるまでの過程が描かれたわけです。
今でこそクリス・ノーランはアメコミファンから神のように崇められてはいますが『バットマン ビギンズ』公開当時はあまり高く評価されていませんでした。
『バットマン ビギンズ』のヴィランはラーズ・アル・グールとスケアクロウでした。バットマンのファンなら知らない人はいませんが、一般人にとってのバットマンのヴィランといえばジョーカーやペンギンなどでした。そんなマイナーキャラをヴィランに添え、ダークなトーンで描いたクリス・ノーランの世界観が高く評価されたのは『ダークナイト』公開後でした。
つまり『マン・オブ・スティール』公開当時は「ダークナイトのように2作目はさらに面白くなるに違いない」と、続編には大きく期待されていました。
ザック・スナイダーの作る世界観はクリストファー・ノーランと違いCGで非実写的で、さらに必要以上に暗いトーンで描かれ一抹の不安があったものの、次回作への期待も込めて好意的に評価されました。
ベテラン俳優が高く評価された
作中でスーパーマンを演じるヘンリー・カヴィルが多くの人たちから助けられてスーパーヒーローになったのと同じように、現実でもヘンリー・カヴィルは多くのベテラン俳優たちから助けられることになりました。
スーパーマンといえばやはり故クリストファー・リーヴのイメージが強すぎました。リメイクされた『スーパーマン リターン』ではクリストファー・リーヴによく似たほぼ無名の俳優を起用するなど、「スーパーマン=クリストファー・リーヴ」のイメージに沿ってきました。
ヘンリー・カヴィルがキャスティングされたときもやはりこのイメージが付きまとい批判がありました。
ケヴィン・コスナーやラッセル・クロウ、ダイアン・レイン、エイミー・アダムスやマイケル・シャノンの演技力があったからこそ本作『マン・オブ・スティール』は成功したといってもいいでしょう。
最後に
滑り出しは非常に上々だったDCユニバースですが『バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生』が大幅にファンの期待を裏切り、その批判をもろともせず『ジャスティス・リーグ』公開と強行に出たことがDCユニバースが失敗した原因ではないかと思っています。
『マン・オブ・スティール』でやったことを上手く発展させることができず、ジャスティス・リーグ結成を足早に進めてしまったことはとてももったいないことでした。
ヘンリー・カヴィルはスーパーマン役を降板したとの話もあり、とても残念です。『マン・オブ・スティール』で多くの人から助けられ誕生したヘンリー・カヴィルのスーパーマンには問題なく、スーパーマンとして様になってきてたのでなおさらですね。
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