出典:I-Land 戦慄の島 | Netflix (ネットフリックス) 公式サイト
どうもでょおです。
海外ドラマの歴史における特異点のひとつとなったドラマ『LOST』を覚えてますでしょうか。
今から15年前にスタートしたテレビシリーズです。飛行機墜落により島に漂着した老若男女が、怪奇現象の起きる島を抜け出す話。
社会現象にもなった作品なので誰でも1話ぐらいは見てそうなドラマですが、今回Netflixで『LOST』を彷彿とさせるドラマが配信されました。
Netflixオリジナルシリーズ『I-Land 戦慄の島』です。
邦題のサブタイトルがダサいです…。
早速『I-Land 戦慄の島』の視聴を終えたので、感想を書いていきたいと思います。
感想から言うと「えらくとっ散らかっちゃったな」と。Netflixは相変わらずミスリードさせますね。
この記事には『I-Land 戦慄の島』のネタバレが含まれます。このドラマはいわゆるドンデン返し系なので、未視聴の方はご遠慮ください。
『I-Land 戦慄の島』のあらすじと概要
海に囲まれた孤島で目を覚ましたものの、自分が誰なのか、なぜそこにいるのか思い出せない10人の男女。生き残りをかけて戦う彼らを、さまざまな危険が待ち受ける。
といったあらすじになっています。ここだけ切り取ると、島を巡って争いが繰り広げられる「大人版 蠅の王」みたいですが、予告編を見てわかる通りこの作品は無人島での戦いだけがメインの話ではありません。
主人公たちは記憶がなく、無人島では実験が行われていると思われるミステリー作品になっています。『LOST』を彷彿とさせるどころか『LOST』のリブート?最近の流行りに乗っかった?みたいな雰囲気すらあります。(ストーリーは全然違うね)
『I-Land 戦慄の島』の一番良いところはリミテッドシリーズというところですね。リミテッドシリーズはいわゆるミニシリーズのことで1シーズンで完結するドラマのこと。基本的には次シーズンに更新されることもありません。
なのでテレビドラマと違って見る気が失せたりもしないですね。あと見終わってからのつまらない感も和らぐはず。
『I-Land 戦慄の島』の登場人物・キャスト
島で記憶をなくした状態で登場する人たちは全部で10人。他にも登場人物がいるのでもう少し多いです。今回はメインキャラのみをご紹介。
チェイス(ナタリー・マルティネス)
出典:I-Land 戦慄の島 | Netflix (ネットフリックス) 公式サイト
記憶をなくす前のことはわかりませんが、戦闘能力に長けていて基本的に一番まともな人間です。島の違和感にいち早く気づいたことで周りからは狂人扱いされてます。
チェイス役にはナタリー・マルティネス。リメイク版『デスレース』のヒロインや『アンダー・ザ・ドーム』などで知られています。
KC(ケイト・ボスワース)
出典:I-Land 戦慄の島 | Netflix (ネットフリックス) 公式サイト
チェイスのライバルというか、チェイスを目の敵にしている人。序盤ではチェイスと権力争い的なシーンもありました。
KC役にはケイト・ボスワース。個人的に役者としてよりセレブのイメージが強いですね。ジェイソン・ステイサムvsジェームズ・フランコの『バトルフロント』などに出てたかと。
ブロディ(アレックス・ペティファー)
出典:I-Land 戦慄の島 | Netflix (ネットフリックス) 公式サイト
ザ・イケメンなブロディ。『I-Land 戦慄の島』を最後まで見れば全員がクソ野郎なのが分かるのですが、コイツに関しては序盤から普通にクソ野郎。
そんなブロディ役には『マジック・マイク』で男性ストリッパーを演じたアレックス・ペティファー。『アレックス・ライダー』のような美男子のイメージが強いけど、個人的には『大統領執事の涙』や『TIME/タイム』のような悪人の方が似合ってると思うので今回のチョイスは何気に一番良かった。
クーパー(ロナルド・ピート)
出典:I-Land 戦慄の島 | Netflix (ネットフリックス) 公式サイト
チェイスと気が合う人。冷静で客観的なのでこれがサバイバルドラマなら良いヤツ。
演じるキャストはロナルド・ピート。ごめんなさい、誰か全く知りませんw
『I-Land 戦慄の島』の感想
製作者はLOSTファン(核心)
まずどうしても言いたいのはこれですよね。『LOST』に似てるところ。もう絶対制作者は『LOST』のファンだろうと。
まずこれ。
出典:I-Land 戦慄の島 | Netflix (ネットフリックス) 公式サイト
なにこのLOSTの新シーズン…。よく見るとロケーションは全然違うのが分かるんですけど、パッと見はやっぱりLOST。
それからナタリー・マルティネス演じるチェイスがケイトにめっちゃ似てる。くしゃくしゃの髪型にタンクトップ+白シャツでカーゴパンツとかケイト・オースティンそのまんまやん。
その他にも砂浜に「HELP」って書くシーン、『LOST』でもありました。(たしかLOSTでは石で書いてたけど)囚人服のツナギ姿もLOSTっぽい。ダーマイニシアティブ…。
他にも所長がなんとなく黒服の男に似てるし、目覚める時に目がアップになるシーンがあったり、「ここは天国かもよ?」とか「飛行機でも落ちた?」みたいなこと言ってる。オーシャニック815便ですね、はい。飛行機名までいまだに覚えてるw
とはいえ『I-Land 戦慄の島』と『LOST』はストーリーの中核にある物が全然違うので、詳しいファンであればあるほど「別物」だという理解が深いでしょう。
島での実験や記憶が失われた謎にクローズアップされている『I-Land 戦慄の島』と違い、『LOST』は最終的に神と悪魔の兄弟げんかに巻き込まれたって話でしたから。
最終的に神話がテーマとなった『LOST』よりも、どちらかといえば『プリズナーNo.6』や『ブラック・ミラー』のテイストに近いと思います。
個人的には「LOSTのパクリ」ではなく「LOST愛いっぱい」だと思いましたね。
現実と仮想現実ってのもLOSTのファイナルシーズンみたいです。仮想現実である煉獄で罪をあがなえば天国に行けるというLOSTのオチにも似てます。
こういう風に明らかにLOSTをオマージュしていると思われるシーンがたくさんあって、きっと製作者はLOSTのファンだったんだろうなと感じました。クリス・ノーランの『インターステラー』と『21世紀宇宙の旅』の関係に似てる感じ。
当時『LOST』にハマってた私としては懐かしくなりました。例の不吉な数字を未だに覚えてるくらいハマってましたね。あれ以来一度も見てないのに覚えてるから不思議。
共通点やLOSTのオマージュを考えるだけでも面白かったです。
美男美女ばっかりはいただけない
なんていうかNetflixオリジナルのドラマシリーズとか映画って、美男美女がいっぱい出てくる映画が多くないですか?
最近だと『アナザーライフ』とか。『3%』とか『タイドランド』とかもそうですよね。
本作『I-Land 戦慄の島』も島のメンバーは全員美男美女です。
若者ばっかりとか美男美女ばっかりってやっぱりどうしても萎えるんですよ。私だけかもしれないけど。
それこそ『LOST』だと太ったハーリーやサバイバルおじさんロックなんかが出てきてたんですが、サブキャラですらイケメン&美女揃いの『I-Land 戦慄の島』は没個性になってしまいます。もっと個性的な人間をいっぱい出してほしいなというのは感じました。
設定上アバターは「罪を犯した年齢」だということがわかったわけですが、殺人を犯した年齢が若すぎませんかね…。日本じゃ年寄りも結構いるので若い人ばっかりが犯罪者って普通に怖いんだけど。
とにかくラスト・オチがへぼすぎる
リミテッドシリーズは短いから良いみたいなことをさっき言いましたが、ぶっちゃけコレはリミテッドシリーズでも長すぎる。正直、ブラックミラーの1話でやってほしかったくらい。
島にいる人たちは本当は刑務所にいて、島は贖罪するための仮想現実ってところが一番のドンデン返し部分なはずなんですが、それって序盤に明かされるんですよ。もっと言うと予告編見ただけでもわかる。
島のメンバーの一人が自分の旦那だったとか、実は冤罪だったとか明かされる謎がだんだんとヘボくなるんですよ。と言うか冤罪だったんならあの悪夢は何だったの。
ラストのラストに持ってきたオチは「実はめっちゃ歳食ってました」ってやつ。…えぇ。こんな話のために7話も見ちまったのかよ。
いやダメじゃないし、別にいいんだけどちょっと弱すぎない?40分×7話分のオチだと思うと時間返してくれって感じ。
10人もいらないしメインキャラだけにして半分のエピソード数にできなかったのかと思いました。
Netflixのミスリードはヒドい
ただこれも全てNetflixの予告編のミスリードが問題なのかなと。
予告編を見るとあたかもLOSTの再来のような、謎が謎を呼ぶミステリーのような雰囲気のドラマなのですが、実際謎が謎を呼ぶようなドラマじゃなかったですね。
隔離された状況の中で人殺しが徐々にその事実を思い出していく、いわばシチュエーションスリラーのような話なんですが、序盤にはミステリー要素も含まれてますし、刑務所のシーンでは所長や医者たちとの駆け引きがあったり。
ポストLOSTとは違いますし、色々詰め込まれててとっ散らかった感じになってしまったんじゃないかと。
最後に
文句言いつつもLOSTオマージュが嬉しかったので面白かったです。懐かしさ満点でした。
あとヒロインのナタリー・マルティネスが可愛いので最後まで飽きることなく見れます。あっそういや『セレニティー:平穏の海』にも似てるかも。あっちの方が断然好きだけど。
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