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どうも映画系ブロガーのでょお(@dyoblog_)です。
コロナウィルスの影響でブロックバスター映画がことごとく延期になってる中、果敢に公開された映画がこちら。
ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 Birds Of Prey
今回はこちらの映画感想を書きまっせ。
で肝心の感想なんですが、一言でまとめると「思ってたより面白かった」です。
そもそもハーレイ・クインというキャラクターがあまり好きじゃないので、楽しめるか心配してたんですが楽しめました。
この記事は映画『ハーレイ・クインの華麗なる覚醒』 のネタバレを含んでいます。未視聴の方はご注意ください。
ちなみに未視聴の方はこちらの記事で復習するとよか。
新作【ハーレイクイン|バーズオブプレイ】のまとめ|ジョーカー出ないってよ
映画『ハーレイ・クインの華麗なる覚醒』の概要と評価
まずは『ハーレイ・クインの華麗なる覚醒』の概要と評価をご覧ください。
- 監督:キャシー・ヤン
- 原題:Birds of Prey: And the Fantabulous Emancipation of One Harley Quinn
- 製作:2020年 アメリカ
6.4
78
78
という評価になっております。DCユニバースの映画としては良い方ですが、まずまずですね。
ちなみに近年のDC映画での評価を順に並べるとこんな感じになります。
DC映画の評価ランキング
- ジョーカー 88%
- ワンダーウーマン 87%
- シャザム! 83%
- ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 78%
- マン・オブ・スティール 75%
- アクアマン 74%
- ジャスティス・リーグ 72%
- バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生 62%
- スーサイド・スクワッド 59%
Rotten Tomatosのオーディエンススコアでチェックしました。
『スーサイド・スクワッド』からは大分よくなったけど『シャザム!』や『ワンダーウーマン』を超えるほどではない。
というのが観客の評価のようです。
映画『ハーレイ・クインの華麗なる覚醒』の登場人物・キャスト
登場人物とキャストについてサクサクっと紹介していきます。
ハーレイ・クイン(マーゴット・ロビー)
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前作『スーサイド・スクワッド』のラストでジョーカーが刑務所からハーレイを脱獄させた後、2人は残念ながら破局。
冒頭でサクサクッとハーレイの一生が描かれました。ジョーカーの庇護を受けてこれまでやりたい放題していたハーレイですが、ジョーカーと別れたことが世間に知られ、殺し屋たち(主にブラックマスク)に狙われます。
ハーレイを演じるのはもちろんマーゴット・ロビー。
こんな映画にも出てるけど『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』や『アイ,トーニャ 史上最大のスキャンダル』など演技派の女優としても人気ですね。
マリオの悪者のクチビルお化けの花みたい。
ハントレス/ヘレナ・バーティネリ(メアリー・エリザベス・ウィンステッド)
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女版グリーンアローというか。クロスボウを使うマフィアの娘。
復讐に燃える殺人マシーンなのに、世間知らずで抜けてるところがあるギャップが可愛い。発狂するところが可愛いすぎるので、誰かもっと「弓矢」って言ってください。
ハーレイ以外で唯一印象的なキャラクターでした。
DCコミックファンなら知らない人はいないと言っていいスーパーヒーローの一人ですね。コミックでは元祖バーズオブプレイの一員。
キャストはメアリー・エリザベス・ウィンステッド。カワイイよね。『10 クローバーフィールド・レーン』の主演のイメージが強いです。
ブラックキャナリー/ダイナ・ランス(ジャーニー・スモレット=ベル)
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DCコミックのヒロインとして人気の高いカナリアですが、本作ではブラックマスクのクラブの歌姫兼ドライバー。
ベルボトムのピッチピチパンツが70年代風。上の写真は原作オマージュでストッキング(?)、網タイツ(?)ですね。ひとりだけメタヒューマンなのでキャナリークライで万事解決するじゃんと思わざる負えない。
演じるキャストはジャーニー・スモレット=ベル。…誰?
デニーロとエドガー・ラミレス共演のボクシング伝記映画『ハンズ・オブ・ストーン』に出演してたらしい…。覚えてへん。
動いてるとカッコよかったんだけど、ブラックキャナリーがこんな微妙な配役で本当に良かったのかと思ってる。
今後のDCユニバースに出てきてもいいぐらい人気キャラだと思うんだけど。
レニー・モントーヤ(ロージー・ペレス)
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ゴッサム市警の女性警察官。コミックでは2代目クエスチョンというキャラでもある。
刑事という立ち位置なので話を展開させる役割を担ってるんですが、申し訳ないけど微妙だよね。原作コミックから考えても微妙。
モントーヤはレズビアンなのでポリコレ意識して採用したのかとも思ったんだけど、それを思わせるシーンも特になかったし、そもそも刑事がなぜこんなに強いのか謎。
演じるのは『悪の教典』などのロージー・ペレス。ハーレイ以外は華のないキャスティングにあえてしてるんですか?
カサンドラ・カイン(エラ・ジェイ・バスコ)
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ハーレイが保護(?)する少女。愛称キャス。
彼女がブラックマスクからいわくつきのダイヤを盗んだことで話が複雑に。とかいいつつダイヤ盗んでなかったらハーレイはそのまま殺されてたので盗んでよかったね。
ご存知の方もいるかと思いますが、カサンドラ・カインはのちのバットガール。アジア系であることは原作コミックと同じだけど、エラ・ジェイ・バスコちゃんはちょっとブサイクじゃないかい?
他にアジア系少女の選択肢なかったんですか?普段、他人のことを「ブサイク」と全く思わない私ですがちょっとビックリ。
彼女が今後主役級のバットガールになるとは考えられないでしょ?見ようによっちゃ40歳くらいに見えんこともないし、演技力がある訳でもないのでキャスティングが謎。
スターウォーズのローズの方がまだエエ。
ブラック・マスク/ローマン・シオニス(ユアン・マクレガー)
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スーパーヴィランに設定されているのはブラック・マスク。
ボンボン育ちで現在は裏社会の支配者。DCユニバースの良いところはマーベルと違ってヘタに原作設定を改変しないところだよね。
演じるのは我らがオビワンのユアン・マクレガー。
最近だと大人になったクリストファー・ロビンと大人になったダニー・トランスをやってますね。最近ますますカッコいい。
ビクター・ザーズ(クリス・メッシーナ)
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もう一人のヴィランにはビクター・ザーズ。ドラマ『Gotham/ゴッサム』でもお馴染みの殺し屋です。
本作ではブラックマスクの右腕、おべっか使い、シオニスLOVEの気持ち悪い殺し屋。いい塩梅でポンコツです。
演じるのはクリス・メッシーナ。白髪だとわからんけど、黒髪になると「あぁ…あの人ね」って感じだよね。
映画『ハーレイ・クインの華麗なる覚醒』の感想(※ネタバレ注意)
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ここからは映画の感想になりますが、濃厚なネタバレを含んでいるのでまだ見てない人は帰ってくださいな。
楽しめない部分がないポップコーンムービー
『ハーレイ・クインの華麗なる覚醒』は面白いです。テンポがいいし、ハーレイクインの戦闘シーンのアクションも楽しいです。(なぜこんなに反射神経が良いのかは謎)
不自然なぐらい戦闘能力が高いハーレイが無双します。
とはいえアクション自体は特に目新しいものがある訳じゃなかったりします。あえて言うならローラースケートでの戦闘ぐらい。
次回のDC作品である『ワンダーウーマン1984』は予告編の戦闘シーンだけでも目新しさがあるので、それらはダイアナ・プリンスに任せた方がよさそう。
『ハーレイ・クインの華麗なる覚醒』はDC版デッドプール
他の人の感想聞いてないけど、こう思ってる人多分めっちゃいると思う。
X-MENの『デッドプール』も本流とは少しズレたスピンオフ作品で、本作も割とそれに近い立ち位置の映画になってます。
バットマンをはじめとするジャスティスリーグの大物たちは一切出てきません。世界を守る壮大な話ではなく、単純に自分やその周りを守るために戦う話。
デップーっぽい。
過去を語る形式でストーリーが展開していくのもスーパーヒーロー映画では珍しく、デップーっぽい。ひょんなことから子供を守る展開、デップ(以下略)
と、まあ『デッドプール』や『デッドプール2』っぽいところがたくさんあります。面倒なのでここらでやめますが、食べ物にこだわる演出やエンドロール後の煽り方とかまだまだ出てきます。
デッドプールは自身の病を治してくれるはずだったのに、実験台にされてアボカドと腐ったアボカドがヤったみたいな顔になった恨みがあります。
対してハーレイの方はというと完全にハーレイが悪い。ブラックマスクが悪者みたいな言われ方してるけど、ありえないぐらい恨み買ってんだから仕方ないよね。
しかもどんな悪人なのかと思ったら、ギャングたちを束ねるためにバカ正直に金を使ってたみたいなので割と凡人。ゲスいのは間違いないけど、「極悪人が倒されてスッキリしたぜ」ってほどの極悪人じゃない。
『デッドプール2』のようにノリで子供を守ることにした訳でもなく自分の保身のためですし、最後に全員で協力したのも同じ理由です。
つまりこの映画は全くもってスーパーヒーロー映画ではないってことですね。
デッドプールやヴェノムのようなダークヒーローの話じゃない。そう考えると画期的なアメコミ映画です。
『スーサイド・スクワッド』よりもはるかに面白いし、DCユニバースは立て直しに成功しつつありますが、MCUや『デッドプール』ほどの充実感を感じるのはまだ先になりそうです。
小気味よいジョークや笑えるシーンはほとんどなかったしね。
珍しく邦題が大成功してる
邦題でタイトル改悪してる例は山ほどありますが、本作は珍しく好転した良いタイトルだと思います。
基本的には現代に忠実に訳されているのですが、「バーズ・オブ・プレイ」を最後に持ってきてる。
原題は「Birds of Prey (and the Fantabulous Emancipation of One Harley Quinn)」
映画を見たらわかるんだけど、この映画はバーズ・オブ・プレイではなくハーレイの映画。ハーレイの名前をメインに持ってきたのは大正解ですね。
というか原題が悪すぎるだけなんだけどね。原題が分かりづらかったためアメリカでは「Harley Quinn: Birds of Prey」の表記に変更されたとか。
実際、バーズ・オブ・プレイの名前が出るのは最後1回だけですし、そもそも全編通して完全にハーレイ主導で、他のキャラクターたちはハーレイのキャラ立ちのせいで埋もれまくってます。
キャラクターの背景を描き、深く掘り下げたところでハーレイほどの魅力がないんだよね。ハントレスが唯一よかったんだけど、登場シーン少ないしね…。
DC映画はそろそろヤバい
正直そう思ってんのよ。
DCエクステンデッドユニバースはそもそもライバル会社のマーベルに負けじと、慌てて始動しました。
マーベルと違ってDCは昔っからワーナーブラザースのものだったので、そもそもフランチャイズユニバースを展開するチャンスは1969年当時からあったんですよ。
約40年近くユニバース化のアイデアを思いつかなかった訳です。
ワーナーブラザースという会社は元々クリエイターに任せっきりの配給会社と言っても過言ではないんですよ。
例えば『ダークナイト』三部作。

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天才クリストファー・ノーランの力量に任せっぱなしで、好きなように作らせちゃったらめちゃめちゃヒットしたんですよ。
同じようにして「優れたクリエイターに丸投げして好きなように作らせようぜ!」って始めたのがDCユニバース。
ザック・スナイダー監督は実績のあるクリエイターですが、スタジオそのものが舵取りを一切せず、結局DCユニバースは今も惰性で進んでいます。
今回の『ハーレイ・クインの華麗なる覚醒』も新進気鋭の監督であるキャシー・ヤンを大抜擢して映画を作らせたわけです。
今現在、DCユニバースは独立した作品を作ってる訳ですが、マーベルに追いつくことを目指すならすべてを包括する優秀なプロデューサーを用意する必要があるよね。マーベルで言うところのケヴィン・ファイギ。
『ジョーカー』のヒットも監督と俳優の腕が良くてラッキーパンチ的にヒットした感じですし、予定されている『ザ・バットマン』もマット・リーヴスにお任せしすぎてる感があります。マーベル映画のように「リリースすれば必ずヒットする」映画シリーズを作るためには、この調子じゃ絶対にダメ。
本当にそろそろ沈没しつつあるというヤバさを理解した方が良いと思います。
レト様ジョーカーの気持ち考えたことあるやついる?
もうね、終始ジャレッド・レトが気の毒で仕方ない映画でした。
ジャレッド・レトって『スーサイド・スクワッド』の時、主役級の活躍をすると見込まれてたんですよ。ヒース・レジャーの後任ということもあり相当意気込んでたのに、ふたを開けて見れば出番10分しかないやん!だったんだよね。
追い打ちをかけるようにホアキン・フェニックス版ジョーカーですよ。
(関連:ネタバレ感想【ジョーカー】すごく不愉快。これはジョーカーじゃない - でょおのぼっちブログ)
レト様はホアキンジョーカーを辞めさせようと直談判したってくらいなので、相当ショッキングだったはず。
ほんでもって本作では「ハーレイを酷くフッたクソ男」扱い。
『スーサイド・スクワッド』の時はハーレイの王子様だったし、なんだかんだ人気でコスプレしてる人もめっちゃいたじゃん。「肌が漂白されてる」っていう部分は頑張って原作に寄せてるじゃん。
誰かレト様ジョーカーの気持ち考えたことある?アカデミー賞受賞俳優なのにここまで冷遇されてるスターって他にいるんですかね…。(あっニコラスケイジ…)
DCユニバースはベン・アフレック、ジャレッド・レト、ヘンリー・カヴィルあたりをやり玉にあげて戦犯にしちゃってるところがあるよね。
最後に
いかがだったでしょうか。
最期はなんだか私のレト様愛が溢れてしまいましたが、DCユニバースの映画が好きだからなんですよ。
このブログでは他にもDCユニバースについてたくさん語っていますので気になる方は合わせてどうぞ。下記にまとめてます。
ではまた。
曲一覧【ハーレイクインの華麗なる覚醒】サントラ音楽 全23曲の解説